
稼げないとぼやいている人が陥りがちなシンプルすぎる勘違い
競技力を向上するには練習が必要なことは分かっているのに…
一生懸命腕立て伏せをしても、野球が上手くなったりはしません。苦しいうさぎ跳びを続けたところで、サッカーが上手くなるわけではありません。野球が上手くなるためには、野球が上手くなるための練習が必要です。サッカーが上手くなるためには、サッカーが上手くなるための練習が必要です。
上手くなるための練習。それは時代と共に変化し、進化しています。今何をやるべきなのか。しっかりと、それを見極める必要があります。当たり前、と言えば当たり前の話なのですが、これが仕事となると、当たり前ではなくなってしまうのです。今、多くの国民が、こう思っています。なぜ、もっと収入が増えないのだ、と。自分は一生懸命働いている。にもかかわらず、収入はちっとも増えない。
もしこれが、野球やサッカーなら、こう考えるはずです。練習のやり方が、間違っているかもしれない。もう一度、自分の練習を見直してみよう、と。ところが仕事となると、なぜか皆、それを考えないのです。考えずに、悩んでしまう。そして原因を、自分以外のものに求めてしまう。
もっと給料を払わない会社が悪い。景気を良くしない政治家が悪い。それが大多数の国民の意見。これでは収入など増えるはずがないのです。なぜ、もっと給料を払わないか。それは、払う必要がないからです。なぜ、もっと景気を良くしないか。それは、やろうと思っても出来ないからです。
給与を決めるのは会社でなく自分のスキル
稼ぎを決めるのは、会社ではなく自分のスキルです。評価が間違っているのなら、会社を辞めればいいのです。景気を良くするのは、政治家ではなく国民です。国民がもっと稼げば、景気は良くなるのです。
なぜ稼げないのか。そんなことは、分かりきっています。それは、やり方を間違えているからです。稼ぐスキルを磨かずして、どうやって稼ぐというのでしょうか。稼ぐスキルとは何か。どうやったらそのスキルが身につくのか。その答えは、世の中に溢れています。
稼いでいる人を妬むのではなく、しっかりと観察する。稼げないことを嘆くのではなく、ちゃんと訓練する。そうすれば誰だって、今よりは稼げるようになるのです。もういい加減、認めるべきです。稼げないのは、自分自身の問題だという事を。
<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。