働き方

自分を“認める”ことでみえてくる自分が進むべき道

投稿日:2018年5月14日 / by

変人・安田の境目コラム

残念ながら明確にある能力差という“壁”

儲かりそうな事業は、儲からない。儲かりそうだから、という理由でどんどん人が集まって来て、競争が激しくなって、儲からなくなる――これは真理ではありますが、事実ではありません。何故なら、そういう事業でも儲ける人は儲けるから。

大きな資本を動かせる人。誰よりも早くスタートし、決してスピードを落とさない人。進出と撤退のタイミングが絶妙な人。こういう人たちは、儲かる事業を決して見落としません。情報力と、資金力と、スピードと、決断力を、併せ持っているのです。

ただ、そういう人たちですら百戦百勝というわけにはいきません。何故ならそこは、能力の高い人たち同士の戦場だから。

凡人には凡人のやり方がある

ましてや、凡人の私たち。私は自分が凡人であると気がつくのに、十年以上もかかったのです。十年やっても普通の会社。三十代半ばにして、私はようやく認めました。自分は凡人であると。凡人には、凡人のやり方しかないと。

自分にはお金もないし、タイミングを見極める能力もないし、スピードも決断力もない。だから凡人のやり方を徹底しました。毎日考え、毎日変える。その繰り返し、繰り返し。変えるのは、ほんのちょっと。アイデアとも言えない、小さな変更。細部にこだわり、些細な変更を繰り返し、すぐに成果が出なくても、周りがなんと言おうとも、コツコツと嫌になる程やり続ける…。

すると、ある時気が付くわけです。全く違う場所に来ていることに。とんでもなく遠い場所まで来てしまったことに。

コツコツ続ける。継続は私の最大の武器でもあります。でもそう言えるようになったのは、ここ数年のことなのです。努力が嫌いで、すぐに手を抜く私。その私がやり続けて来られた理由。それは、好きなことをやって来たから。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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