働き方

なぜ人間はどう考えても損なことをしてしまうのか

投稿日:2018年10月22日 / by

変人・安田の境目コラム

賢いと愚かは表裏一体

賢いということと、愚かだということ。それはコインの表裏。だから片方だけを、手に入れることは出来ないのです。

人間は賢い生き物です。でも愚かな生き物でもあります。動物は決して賢くはありません。でも愚かでもありません。

なぜ動物は賢くないのか。それは、自分の頭で考えて行動していないから。ただ本能に従っているだけだから。なぜ動物は愚かではないのか。それは、自分の頭で考えて、行動していないから。ただ本能に従っているだけだから。つまりは賢さも、愚かさも、自分で考えることの副産物なのです。

キチンと判断しているようでなぜ悪いことをやらかすのか

我思う故に我あり(デカルト)。人間は考える葦である(パスカル)。賢人たちも言っているように、人間とは考える生き物なのです。自分の頭で考え、自分の価値観で正悪を判断し、自分たちのルールに従って生きる。それが人間。それが動物との決定的な違い。自分で考え、自分で判断し、自分で決める。だから人間は賢く、そして愚かでもあるのです。

食べ過ぎて苦しむ人がいるのに、食べられずに苦しむ人がいる。機械に仕事を奪われることを恐れ、お金に振り回される人生を送る。人間以外の生き物から見たら、とても無意味で、無駄で、不思議で、理解不能な生き物。それが人間。つまり人間というのは、損得をしっかり考えているようで、どう考えても損なことをしている。正悪をきちんと判断しているようで、どう考えても悪いことをやらかす。

人間らしく生きるとは、どういう生き方なのでしょうか。家族のために会社に行き、家を買うために人生を捧げ、辛いことにも耐え続ける。それが人間らしさだとしたら、人間って一体何なのでしょう。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

 

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