働き方

2020年東京五輪開催で、1兆円以上の売り上げが消失危機のビジネスとは

投稿日:2017年1月26日 / by

2020年東京五輪開催の裏でくすぶるある問題

2020年の東京五輪開催で、巨額の売り上げが消失する可能性が浮上している。東京五輪は小池都知事の縮小公約などで、会場変更が浮上するなどすったもんだしたが、その裏側で別の問題がくすぶり続けている。一体何が起こっているのか…。

展示会問題を説明する石積会長

展示会問題を説明する石積会長


問題の震源地はズバリ、東京・江東区の展示施設、東京ビッグサイトだ。日本屈指のこの展示場では、連日、さまざま業界の展示会が開催されている。そのほとんどは、イベントではなく、事実上の商談会だ。とりわけ、中小企業にとっては、都心での効率的な営業と情報収集の場となるだけに、年間の事業計画にもしっかりと組み込まれている。

この東京ビッグサイトが、2019年から2020年の20か月に渡り、オリンピックのメディアセンターとして使用されることが決定。多くの展示会が縮小や中止の危機にさらされている。特にメディアセンターの拡張が予定される2020年4月~10月の7か月間は、例年出展する5万社のうち、3万8,000社が出展できなくなり、約1兆2千億円の売り上げが消失すると試算されている。

タイムリミットまであと1年…

「20年間、ずっと開催し続けている展示会を突然、何のヒアリングもなしに会場の縮小を通達された。展示会といってもそこでビジネスが行われている商談。その認識が薄かったのか分かりませんが、もしもこれが築地市場だったらどうでしょう。いきなり閉鎖されたら大問題になるでしょう。本当に困っている…」と日本展示会協会の石積忠夫会長は、怒りを押し殺すように話した。

同協会では、この窮地に署名を8万通以上集め、都に陳情。全ての展示会が例年通り、同じ規模で開催できることを要望している。ただし現状は、代替施設を押えるのも困難で、規模を維持したままの開催は難しい状況にある。石積会長は、そのリミットを、新たに施設を建設するとすれば、「年内」とするが、最悪の場合、倒産する企業も出かねない状況で、事態は深刻だ。

移転が宙に浮いている豊洲新市場を有効活用し、メディアセンターとして転用するウルトラC案も出ているが、実現への壁は多く、非現実的だ。協会は国や自治体へも働きかける意向だが、先行きは不透明。協会はもちろん、東京五輪の成功を願っているが、まさかの玉突き事故による衝撃はあまりに大きい。

単純に7か月くらい縮小・休業しても、という意見もあるかもしれない。これを機に、新たなビジネススタイルを構築すればいいのでは、という考えもあるだろう。だが、当事者にとっては、そんな簡単なものではないというのが正直なところだろう。なにより、「震災の様な災害なら諦めもつくが、すでに分かっていること。なんとかならないものなのか…」というやるせない声は、まさに正論に聞こえる。20120東京五輪の裏で進行する豊洲市場も含めた開催地周辺の騒動からしばらく目が離せそうにない…。

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