
なぜ職場で眠くなってしまうのか…
ビジネスパーソンンの睡眠事情
春眠暁を覚えずといいますが、なぜか職場ではシーズン無関係にいつも眠い気が…。それって気のせいなのでしょうか。今回の瓦版「働き方白書」では、ビジネスパーソンの職場での睡眠事情を調査しました。調査対象はビジネスパーソン1712人(男性:652、女性:1060人)。
あ~眠い。「仕事中眠くなる時がある」。この質問に対し、「ない」と答えのはわずか20人。1%でした。つまり、99%が「眠くなる」と答えました。驚くと同時に「そりゃそうだ」という強く共感できる結果でもありますね。
もう少し詳細にみてみましょう。「眠くなる」と答えた人の内、その頻度についてです。「毎日」と回答した人は1143人。66%で最多です。次いで「週に2、3回」が324人で19%でした。この辺りもうなずける結果といえますね。
職場で眠いのにはやはり原因があるようで…
では、回答者は一体、何時に寝ているのでしょうか。最多が「0時」で355人、次いで「1時」332人、「2時」263人と続きます。これでは多くのビジネスパーソンが仕事中に眠くなるのも無理はありませんね。この次が「23時」で218人。健康的なビジネスパーソンも少しはいるようですが、続くのは「3時」199人、そして「寝ていない」が206人となっています。この調査だけ、と思いたいくらい、日本のビジネスパーソンの睡眠事情はひどく悪いですね。
もはや、慢性症状といっていい日本の職場にはびこる睡魔という“病”。放置していれば、生産性が落ち、労働時間が延び、社員が疲弊し、さらに睡眠時間が削られる、という悪循環が止まらなくなりかねません。誰もハッピーにならないのだから、本当に困ったものです。
こうしたことの対策として、昼寝を容認する企業も増え始めています。パワーナップといわれ、その効果も実証されています。眠い時は寝る。ガムを噛んだり、刺激の強いドリンクを飲むのも一案ですが、睡魔対策にはこれが一番です。
ところが現状はどうでしょう。昼寝制度の有無を聞いてみたところ、「ない」が93%と大多数。まだ対策を講じている企業はほとんどない状況です。「職場で昼寝なんてけしからん」。そんな倫理観がまだまだ多数を占めているのかもしれません。許すのはいいとしてもそこに甘え、仕事がおそろかになっては困るという考えもあるのでしょう。とはいえ、この調査から透けてみえるビジネスパーソンの睡眠事情からは、対策を講じないリスクの方が大きいような気がしてなりません。