企業風土

事前に「高給・多休・ラク」を望む人を拒絶する会社の評判

投稿日:2014年10月30日 / by

お毒 えげつないわね。まさに従業員をぼろ雑巾の使い捨てにするって表現がピッタリじゃないかしら。「たかの友梨ビューティークリニック」の従業員の告白文。精神、肉体、金銭。全てが極限まで追い込まれてたって感じね。かわいそ過ぎるわ。

猫田先生 最初にこの問題が表面化したときに高野代表は「会社つぶしていいのか」と吐き捨てたそうだが、こんなひどいことしてたのが暴露されたら、いまのご時世、確かに倒産もまぬかれかもしれんな。超過労働、自爆営業、残業代なし、なんてブラック企業フルセットだもんな。でもって今回は、妊娠中の過酷な勤務によるマタハラの訴えだろ。詰んじまったんじゃねぇか。

毒舌家

お毒 高野代表も苦労人なのに、金持ちになって人格が変わっちゃたのかしらね。それとも自分も、それくらいの苦労したから今があるのよ、とでも言いたいのかしら…。やっぱり「美」、っていうのは内面が一番よね。

物知り

猫田先生 なに自分に言い聞かせてんだよ。でも、人をきれいにするセラピストが、こんな状況と分かっちゃ、ちょっと気が引けちまうのは確かだな。ただ、最初から「厳しいぞ」と忠告して採用する企業もあるんだぜ。山形の秋山鉄工という会社だが、ここは、いきなり「入社お断り三条」なんてのを掲げてる。(1)給料が高くて、休みが多くて、汚れなくて、楽な仕事を望む人(2)入社後一年間、自家用車通勤(3)中学初級の学力のない人。さらに補足として、入社後一年間は授業料をいただきます。二年目は授業料免除、三年目からは給料を払います、ときたもんだ。

お毒 アタシは結構です。他を探しま~す。なんて上から目線なのかしらっ、腹立つわ。

猫田先生 そりゃそうなるわな。でも、ワシはこのスタンスは逆に好感が持てるぜ。入ってみたらブラックの“外面厚化粧企業”なんかより、よっぽど正直で信用できるもんな。実際、こんな求人にも就職希望者はチラホラいて、定年を除けば退職者がほとんどいないってんだからな。人ってのは、やっぱり信頼が大切なんだよ。

お毒 アタシも店の看板に入店お断り三条を設置しようかしら。「お断り人=貧乏人、ケチ、ブ男」。そしたら、“ホンモノ”が集う、お店になれるかしら。

猫田先生 それじゃ、おめぇの店は倒産だな。貧乏でケチでブサイクしか来ねぇんだからよ。ちなみに、秋山鉄工は、さっきの情報をホームページに掲載してんだが、「こんな大切なことをインターネットで調べようとする人は要りません。電話をして、自分で直接お出で下さい」と記していある。なんとも挑発的だよな。結果的に、ホームページの掲示板が炎上したようだが、もちろん同社は全く意に介してねぇ。

おっちょこちょい

お毒 経営ってことで考えたら、正直なことの方が大事なのかもね。世間も従業員もだまし続けることなんてできないんだからさ。

猫田先生 たかの友梨の方は、従業員の勇気ある告白で今後、他の従業員がどう動くかだな。その前に客離れが深刻になるかもしれんがな。

お毒 代表が私財を全部処分して、従業員に分配。見習いセラピストとして一からやり直すなら、アタシは許してあげるわよ。“逆ビューティーコロシアム”ね。

猫田先生 随分と厳しいな。しかし、店舗名に自分の名前を付けてんだから、それくらいの気概をみせてもおかしくわねぇわな。結構、あの看板はどこかしこで目立つからな。

伝衛門 たかの梨でやんすね。あれはおいしんでやんすか?

お毒 なんで「友」が抜けてんのよ。食べることしか頭にないの、アンタ。

猫田先生 いま、世間的に女性の活躍を後押しする動きが強まっているから、この問題が“政治的決着”する可能性は少ねぇだろうな。とりあえず、ここでビシッと切り捨てておかねぇと、「女性活躍」のアドバルーンも急速に萎んじまうからな。

 

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