企業風土

出世できない人に決定的に不足しているチカラとは

投稿日:2015年12月16日 / by

出世しない人は何がダメなのか

会社には「出世する人、しない人」がいる。その分かれ目はどこにあるのか--。エン・ジャパン(株)(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)は、同社が運営する人材紹介会社集合サイト『ミドルの転職』( http://mid-tenshoku.com/ )上で、サイトを利用する転職コンサルタントを対象に「出世する人、しない人」についてアンケート(回答:119人)を実施。その結果から探ってみる。

「管理職候補として入社したものの、管理職に出世しなかった方がいる」と回答した転職コンサルタントは58%。その理由は、「コミュニケーション」、「問題解決」、「業務遂行」能力が低い、となっている。

エン・ジャパン調べ

エン・ジャパン調べ

とりわけ転職においては、入社時に管理職候補として採用されることの多いミドルクラス(35歳以上)。それだけに入社前の期待値が高い分、ダメっぷりが目立ってしまうようだ。

スキルはもちろん、覚悟が重要

では、出世できない人に共通する人柄はどんなものだろうか。もっとも多かったのは「コミュニケーション能力が低い」(59%)という回答。仕事の進め方・取り組み方については「問題解決能力が低い」(51%)、「現場の仕事の遂行能力が低い」(49%)、「パフォーマンスを出すことができない」(46%)が上位に挙がった。当たり前のことだが、目の前の問題に対し、周囲とコミュニケーションを図りながら仕事を遂行し、成果を出せる人でないと出世は難しいということだろう。

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エン・ジャパン調べ

もう少し具体的にみてみよう。

 「当初期待されていたパフォーマンスが期限内に到達しなかった。また、人格面やコミュニケーション力に問題ありとされた」。「新しい企業では入社後しばらく実務対応しなければならないが、まともな業務ができなかった。前職で有能なスタッフに恵まれていたのだと思う」。「同僚(周囲)からの信頼が薄い。言動に一貫性がなく、責任感が薄い」。いづれも、本人は気付いていない可能性があるが、特に2つ目は、管理職を期待されての転職なら、転職前の“要確認事項”といえるかもしれない。

意外なパターンもある。「入社後に、面接の際には判断できなかった適正などが判明し、管理職よりも現場での実務の方が活躍できると判断されたため」というものだ。これは、結果論かもしれないが、本人にとって、新天地に“居場所”が見つかったわけで、ラッキーなケースといえるだろう。

ありがちだが、最悪なパターンが次の3つ。「企業風土に馴染めなかったり、経営者の考え方に入社後に共感できなかった」。「人間力に問題があり、中間管理職として上下のマネジメントができなかった」。「面接時と入社後の対応、態度が大きく異なる。また、職務経歴書に記載されているスキルレベルが実際にはかなり低い」。これはミドル転職において、自己そして企業分析不足の自業自得であり、転職する資格すらないといっていいパターンといえる。

出世する人に共通する人柄(エン・ジャパン調べ)

出世する人に共通する人柄(エン・ジャパン調べ)

出世する人、しない人。そこには必ず、分かれ目がある。この調査からは、「コミュニケーション力」と「問題解決力」が重要な項目ということが分かる。さらに、転職という条件を付け加えれば、いまの会社で十分に活躍し、キャリアっプしたいと心底思っての転職なのか、いまの会社を辞めたいから転職をするのか、というところに突き当たるだろう。今後、一層激しくなる人材流動化の中で、ミドル転職市場もこれまで以上に活性化する可能性があるが、そこで求められているのはあくまで前者であることはしっかりと心得ておく必要があるだろう。

 

有害同僚との正しい付き合い方

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