
○○がある会社はない会社に比べ2.3倍有望
あなたの会社にはありますか?

出展:MOTIVATE 2015(リスキーブランド社実施)
儲けたいなら、「リネン」です。ブランドコンサルティング会社の(株)リスキーブランド(本社:東京都渋谷区、代表:田崎 和照)が、同社のリサーチ&コンサルティングプログラム「MOTIVATE(TM)」の一環で実施した「ビジネスマンのモチベーション調査/2015年」を実施。その結果から、企業理念の浸透と業績の興味深い関連性が判った。
調査は、従業員数10名以上の日本企業(外資系含む)に正社員として勤める19歳から64歳までの全国のビジネスパーソン2,084人(派遣、アルバイト、試用期間中などの人や公務員や団体職員は除く)を対象に2015年6月に行われた。
まず、企業理念の有無について。「明文化された企業理念がある」が約半数、約2割が「決まった文章や言葉はないが(不文律として)企業理念がある」と回答した。合せると、約7割のビジネスマンが会社に企業理念があると答える結果となった。
一方、「会社の企業理念は存在しない」と答えたのは1割、約2割が「あるかどうかわからない」と回答。合せて約3割が会社の企業理念の存在を意識することなく仕事をしていることが判った。
では、企業理念はどの程度浸透しているのか。企業理念が「企業活動のすべてに深く浸透している」と答えたビジネスパーソンは3.4%、「概ね浸透している」と答えたビジネスパーソンは23.3%となり、合わせると、全体の26.7%の会社で企業理念が浸透していることが判った。
一方、「言葉だけで、あまり浸透していない」(16.4%)と「(企業理念とは)矛盾した言動・商品・サービスをよく目にする」(3.3%)を合わせると、ビジネスマン全体の19.7%の会社で、企業理念が浸透/機能していない結果となった。
理念のある会社はない会社の倍以上の確率で売り上げいいという事実

出展:MOTIVATE 2015(リスキーブランド社実施)
この結果を踏まえ、益性・成長力・社風との関連も調べている。その結果、収益に関しては、企業理念が浸透している会社は(浸透していない会社と比べて)2.3倍の確率で儲かっていることが判った。一方で企業理念が「ない/浸透していない」と答えたビジネスパーソンが勤務する会社の約4分の1は赤字であることが判明した。
『成長力』については、「浸透している」と答えたビジネスマンが勤務する会社の58.8%が過去5年間で会社の業績が伸びていることが判った。この数字は「ない/浸透していない」と答えたビジネスパーソンの会社(22.4%)の約2.6倍となる。一方で企業理念が「ない/浸透していない」と答えたビジネスパーソンが勤務する会社の3割弱は、この5年間の業績は下降傾向にあることが判った。
『社風』については、「浸透している」と答えたビジネスパーソンが勤務する会社の54.1%は活気があることが判った。この値は「ない/浸透していない」と答えたビジネスパーソンの会社(12.6%)の約4.3倍にあたる。一方で企業理念が「ない/浸透していない」と答えたビジネスマンが勤務する会社の4割弱は社風に活気がないことが判った。
これらの結果は、企業理念が会社にとっていかに重要かを示している。「とにかく売上げ目標を達成しろ!」、「残業しまっくて会社に貢献しろ!」…百歩譲ってこうした言葉が社内で飛び交うとしても、「何のために」という方向性があるのとないのでは、胸への響き方がまるで違う。単なる罵声なら、もはやブラック企業だ。「世の中の役に立つため」、なのか、「会社が存続するためだけ」なのか。理念なき会社にいる人や「あるのに形だけ」と実感している人は、自分の将来を真剣に考えた方がいいかもしれない…。