企業風土

トコトン働きやすさにこだわるなるほどな理由

投稿日:2015年4月28日 / by

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“花粉疎開”が生まれたワケ

スパイスライフ

吉川保男社長

社員が最大限にパフォーマンスを発揮すれば、会社の業績は確実にアップする。逆に、力を十分に出せないようだと、経営はジリジリと傾く。人材不足が叫ばれる中、少なくとも現有戦力が十分に活躍できる環境がなければ、企業はライバルの後塵を拝することになる。いかに社員の力を引き出すかは、いまや企業にとって、重要な経営戦略の一部だ。(株)スパイスライフは、社員の潜在力を引き出すために、基本リミットを設けない。その結果、従業員は存分に力を発揮し、その成長に貢献している――。

究極の花粉症対策で生産性は前年比4倍増

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花粉のないエリアに“疎開”し、作業効率を大幅アップした五十嵐氏

前年比200%。開発部部長の五十嵐邦明氏は、2月から3月の自身のパフォーマンスを「例年を50%とすれば、今年は200%でした」と明かした。つまり、同氏は、自称ながら今年は前年の4倍の仕事ぶりだったということになる。実は、五十嵐氏、重度の花粉症。エンジニアでもある同氏にとって、このシーズンは、集中力が著しく低下し、パフォーマンスがどうしても落ちてしまうのだ。

ではなぜ、2015年のシーズン、五十嵐氏のパフォーマンスは劇的に改善されたのか。なんと同氏、今年は、沖縄そして、台湾で業務に励んでいたのだ。同地には、花粉が飛散していない。従って、花粉症の症状が出ようもない。パーフェクトに“天敵”から逃れたことで、五十嵐氏は、最高の集中力で仕事に励み、大きな成果を上げたのである。

「昨年から社長に掛け合い、花粉のない地域で仕事させてほしいとお願いしていました。最初は、花粉症ではない代表は、その辛さが良く分からず、それほど乗り気ではありませんでしたが、本当に辛いことが分かり、とにかくやってみろということで試験的に実現しました。実現へ向け、私の方では少しずつリモートワークで業務ができる体制を整えていました」と五十嵐氏は、究極の花粉対策実現の経緯を明かす。

仕事のしやすさ最優先の風土が生む好循環

五十嵐氏のコメントから分かるように、同社には、下の意見を吸い上げる風土がある。まずやってみることを重視する吉川社長が、意見採用の判断をする上で重視するのは主に2つ。<本当に効果があるのか>。<キチンと成果としてアウトプットを出す>。これさえコミットされていれば、吉川社長は基本GOサインを出す。

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エンジニアの重要性を熟知するからこそ投資にも惜しみない吉川社長

「会社として、社員にはいろいろなことにチャレンジしてもらいたいというのがあります。世の中に刺激(スパイス)をあたえられるようなサービスを提供し、人々の豊かな人生の実現の貢献し、お客さまに心のこもったサービスと驚きを提供することが使命と心得ています。ですので、そのために社員にもそうした体験をどんどんしてもらいたい」と吉川社長。根底にそうした考えがあるからこそ、“花粉疎開”も容認される。

働きやすさを重視する要因として、吉川社長の会社員時代の苦い経験も関係している。エンジニアだった同氏は、当時在籍していた会社の子会社創設にあたり、経営幹部と営業企画主導で動き、何も知らされなかった。「ものを作るエンジニアこそが、メイン」という自負がある中で、そうした思いに反する流れに同氏は、ガク然とする。だからこそ、自分で会社を起こすにあたっては、エンジニアを最優先に考え、働きやすさに最大限の配慮をすることを心に誓った。

花粉疎開の他、同社では、パソコン、イス、モニターなど、エンジニアにとっての「仕事道具」は、何を買ってもよいルールがある。花粉疎開には年一回で10万円という上限があるが、道具については青天井だ。各エンジニアは、自分が最も使いやすいツールを遠慮なく買い揃え、そして期待に違わぬ成果を弾き出している。出社時間も裁量労働制で、それぞれが最大限にパフォーマンスを発揮できるスケジュールで思うままのペースで働いている。

単に環境を良くするだけでは生まれない奥深さ

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社長と社員の強力な信頼関係が生みだす好循環

「放任して心配? それは全くないですね。リモートだろうが社内にいても何をしてるかなんて気にしてないですからね(笑)。要はアプトプットです。決められた納期までにしっかりした成果を出してさえくれれば何の問題もありません。それにつながる前提で、パフォーマンスがさらに上がることなら、よほどのことでない限り私はノーとは言いません」(吉川社長)。

働く側にとっては最高といえる労働環境であり、社長の心意気。当然のように業績も順調に伸長している。そうなると、どの会社でも同様の施策を取り入れるべきと思うところだが、そう簡単にはいかない。同社の場合、そうしたスタンスが会社のコンセプトと密接にリンク。社員が自身のパフォーマンスを発揮しやすくすることを考えること自体が、新たなサービス創造にもつながるサイクルができあがっている。だから、“投資”はうまく機能し、掛けたコスト以上のリターンが返ってくる。

会社の風土づくりに大きな役割を果たす五十嵐氏はこんなことを言う。「私は自分がやってみて感じたから強く言いたいですが、花粉疎開はほかの会社でも取り入れて欲しいと思っています。そうすることで日本全体の生産性が向上するからです」。まずは自分たちの課題解決ありきだが、その先には社会の課題解決まで見据える五十嵐氏。こうした姿勢がスパイスライフイズムであり、だからこそ、社員最優先主義は、そのまま顧客最優先主義へとつながり、同社の利益アップにもつながっていくのだ。


株式会社spice life(スパイスライフ)【会社概要】
設立: 2007年5月7日
代表取締役社長: 吉川保男
取締役: 鈴木健、椛島誠一郎
資本金: 3,448万円(2014年4月現在)
所在地 〒150-0031
東京都渋谷区京都渋谷区渋谷3丁目28−8
従業員数 20名(2014年11月現在)
HP:http://spicelife.jp/index.html

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