企業風土

社長が孤独な本当の理由

投稿日:2016年2月15日 / by

 従業員と社長の不都合な関係

私が20代前半の頃に慕っていた社長がいつも、『社長は孤独だ』と言っていました。当時はその意味はよくわかりませんでしたが、今ではよく理解できます。

bosslonly

社長はなぜ孤独なのか(平城氏撮影)

従業員の給料は、会社から見たら必要経費、つまりコストです。

会社の利益 = 売上 ー 必要経費

なので、会社の利益を増やす方法はただ2つ。

1)売上を増やす

2)必要経費を減らす

これしかありません。

一方、従業員からしてみれば、給料は多ければ多いほど嬉しい。つまり、従業員と社長は、『利益が相反する関係』なのです。そうなると、社長は従業員に100%腹を割って話すことができません。

両者の間には、決して壊すことのできない、『見えない壁』が存在するからです。すると、社長同士で飲み仲間を作ったり、ロータリークラブや商工会議所といった組織に参加したり、大企業になると経団連に入ったりして、横のつながりを作ろうとします。ところが、そこはそこで、上下関係があったり、何かとシガラミが出来たりして、窮屈感を感じるようにもなります。

なぜ社会で結果を出す人はいじめられっこが多いのか

社会に出てもう何年も過ぎるとよくわかってくること。それは、社会に出て結果を出すのは、学生時代のクラスの人気者ではなく、あまり目立っていなかった人や、いじめられていた人だったります。

それは彼らが集団に迎合したくても許されず、孤独の苦しみを味わったからです。集団に属して迎合することは楽ですが、自分の本心を抑制することも多いので、あまり成長に繋がりません。

私はクラスでは人気者タイプだったと思いますが、先生と生徒の板挟みになる生徒会長をやっていたり、選手と監督の板挟みになる部活のキャプテンをやっていたので、それなりに孤独感と向き合ってきたと思います。社会に出てから比較的早く結果を出すことができたのは、『孤独になることの大切さ』を無意識のうちに理解していたのだと思います。

現在様々な分野で結果を出されている方は、今回の話はよく理解できると思います。


hiraosi【プロフィール】平城 寿 Hirajo Hisashi
1976年宮崎県生まれ。九州大学工学部卒(1999年)。もともとITエンジニアで、2004年にSOHO事業者向けビジネスマッチングサイト「@SOHO」を1人で立ち上げ、4年で日本国内No.1の会員規模にまで育て上げる。その後インターネットの可能性に魅了され、自らネットを活用した「場所や時間にとらわれないワークスタイル」を実践。2011年より海外に拠点を移し、アジアを中心に毎月5都市以上を訪問。『海外ノマドスタイル』を確立して、その魅力を発信している。

平城寿公式ブログ:http://hirajo.com/
平城寿Facebook:http://www.facebook.com/hisashi.hirajo
@SOHO:http://www.atsoho.com

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