企業風土

信用できない人がやらかしている8つの愚行【瓦版書評】

投稿日:2015年6月23日 / by

信用はささいなことから失われる

スマホで会話

会合中、携帯が鳴る。電話を手に取る相手。「ちょっとスイマセン」。そう言って、部屋を出て2分ほどで戻ってくる。「スミマセンでした、で、何の話でしたかね」。こういうことはよくある。私は聞かれなくても「どうぞ出てください」と促す。マナー半分、トラップ半分。それで実際に電話に出る人は、3割弱という印象だ。

ビジネスの現場でもよくあるシーン。この3割弱の人に対し、私が思うのは、「自分のことしか考えていない人だな」という失望感だ。着信から大口の取引先の電話だと分かれば、そちらを優先したくなるのは分かる。だが、今この場で出なければ商談が破談になることはさすがにないだろう。会合が終わってから、折り返してもさしたる障害はないハズだ。

なぜ、それを無礼と感じず、電話に出てしまうのか…。それは、「利益」を優先しているからに他ならないだろう。こっちはまだ予備的段階、電話の主は煮詰まった段階。そうした判断が、目の前の存在をかすませるのだろう。残念ながら、そうした思惑は、恥ずかしいくらいに透けてみえる。目先の利益に目がくらみ、そのことににさえ気付かないのだから、ビジネスパーソンとしても3流以下だ。

→仕事で頼りにされない人の5つの特徴はコチラ

信用されない人の8つの共通点

「信用第一」。ビジネスにおいて、最も大切なのは信頼関係だ。その有無によって、商談の成否が決まるといっても過言ではない。会話中にかかってきた電話に出ることで即、信用陥落とは言わない。家族からの着信で、何か不幸があったのかも、という場合もあるだろう。とはいえ、これから信頼関係を構築するというファーストステップで、かかってきた電話を優先する感覚は、いまだに電車内で携帯で会話する無神経な人間と、レベルはあまり変わらないといえる。

信用される人が絶対にやらない44のこと(山﨑武也:日本実業出版社)

「信用される人が絶対やらない44のこと」には、タイトル通り、信用されない行為が多数記されている。その中には、当然というべきか、上記の会話中携帯電話に出る行為も入っていた。その他にも「うん、うん」とうなずける事例が、ズラリ列挙されており、自分や他人の素性を見極める上で、大いに参考になる。同時に、信用されるためのポイントも記されているので、「我が振り直す」には、格好の1冊だ。

「あなたは信用できない」--言われたらショック大のこの言葉。最後に、同書が指摘する「信用できない人の8つの共通点」を記しておく。

  • (1)自分のことばかり考える
  • (2)一方的にしゃべる
  • (3)いつも「今度」といって実現した試しがない
  • (4)人を類型化する
  • (5)利を優先しているのがあからさま
  • (6)どこまで行っても建て前、裏を見せない
  • (7)フィードバックがない
  • (8)責任をとらない

「ドキッ」としたアナタ、いまからでも行動を改めるべし。いい仕事をするなら、「信用第一」ですよ。

→仕事でミスを犯す人の特長はコチラ

信用できない人にならないためには細かな確認と自分を知ることが大事

信用の損失を防ぐためには、細かな確認がとても重要になる。細かいことに気付き、それに対して問題ないかを自ら確認してから連絡をすることができるようにならなければいけない。一つの連絡ミスがあるだけで、あっという間に「信用できない人」というレッテルを貼られてしまう可能性だってある。信用がリカバリーできる相手ならまだしも、刹那の関係性しかない相手だとしたら、あなたの信用は落ちたまま悪い評判だけが付きまとう形になりかねない。

また、自分の性格や性質を認識し自らを過信していないか疑うことも大切だ。何事においても過信は禁物であり、伝え忘れや抜け漏れというのは誰にでも起こりうることだと思い、自分を日々省みることで、簡単なミスは防げるだろう。

自らの仕事の仕方に不安がある場合は、心のどの部分に壁が存在するかを意識して仕事に取り組むとよい。壁にぶち当たって悩んだ時にはこちらの記事を読んでもらいたい。
仕事で壁にぶつかった時には自分自身を知ることで解決策を探ろう

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