企業風土

ストレスフルな会社員は実は「○○社員」かも

投稿日:2015年3月5日 / by

ストレスを溜めやすいビジネスパーソンはもしかしてダメ社員? (株)ヤクルト本社はさきごろ、1都3県の上場企業に勤務する20代から50代のビジネスパーソン800人(男女400人ずつ)の健康意識とストレスに関する調査を実施。その結果から、ストレスとビジネスパーソンのさまざまな因果関係がみえてきた。

まずはストレスが溜まるかどうか。これについては「ある」が84.3%で8割以上となった。男女比では、男性83%に対し、女性85.6%で女性の方がストレス度がやや高かった。最も高かったのは、20代女性で90%に及んだ。たまる理由で多かったのが、「仕事が予定通りにいかないとき」(54.1%)だったことから推測すると、20代でストレスがたまりやすいのもうなずける。

では、ストレスを溜めやいすタイプはどんなビジネスパーソンなのか。同社の調査では、「1日11時間以上働く人」、「週5日以上残業する人」、「睡眠時間が5時間以下の人」、「上司から週3回以上叱られる人」がストレスを感じやすい環境にあると考察している。

この4つの相関は分からないが、単純に4つのタイプは、ダラダラと仕事をしているかもしくは遅い。結果、睡眠時間が減り、作業効率が下がる。挙句にミスを多発し上司に怒られるという悪循環があるように思える。どれか一つでもそうだが、要するに、「出来の悪い社員」は、ストレスを溜めやすいということになる。逆説的だが、ビジネスパーソンが、いい仕事をし、しっかりと評価されるには、スキル以前にストレスを溜めないことが重要といっていいかもしれない。

調査ではストレス解消法も聞いている。男女とも1位は「十分な睡眠」(58.8%)、2位以下は、男性が「配偶者や恋人と話をする」(23.3%)、「お酒を飲む」(22.3%)。女性は「美味しものを食べに行く」(41.8%)、「友人と話をする」(34.8%)となった。

日本がストレス社会といわれて久しいが、ストレスは単に体調不良をもたらすだけでなく、悪化すれば心の病にもつながるリスクがある。自殺者の多さは深刻な社会問題となっている。だからこそ、できるだけ予兆レベルの早い段階で解消することが望ましいのは言うまでもないが、周囲が状況をしっかりとケアしながら早めに対処することも重要になる。

2015年12月から、従業員50人以上の事業場持つ事業者は、年1回以上のストレスチェックが義務づけられる。その目的は、全社的にストレス状況を把握し、個々のセルフケアのサポート、そして企業の対策促進などといわれる。今後、職場では多様性も重視される中で、価値観の違う人間が共に働く機会がこれまで以上に増えてくる。ストレスが蔓延していては、そうした状況が機能するどころか、かえって足かせにさえなりかねない。

逆に各自が能力を存分に発揮できれば、当然全体の戦力がアップする。すると、職場からはストレスも減少する。つまり、できる社員が増えることが、ストレス対策となるワケだ。そう考えれば、個々の努力ももちろんだが、企業側も社員の能力の最大化にこれまで以上に前のめりに取り組むことにつながってくる。たかがストレス、ではなく、「重大な警鐘」と捉えることが、ビジネスパーソンにとっても企業にとっても重要なる。

ストレス社会で生き抜くためには上手な息抜きが必要

確かに、ストレスをためやすい体質の人は、周りから見て働く時間が長かったり、叱られる機会が多かったりと、いろいろ原因はあるだろう。しかし、ストレスを抱えることで起こる悪循環についても見逃してはいけない事象の一つだ。ストレスは蓄積されていくものなので、日常でガス抜きをしてあげる必要がいくらでもある。
こちらのページでは、いろいろな人のガス抜き方法を紹介しているので、是非ご覧になっていただきたい。
仕事のストレスを解消する様々な方法

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