
新社会人と2年目社員で激変するアノこととは
社会人生活の最初の1年は、超ハード?。ソニー生命保険(株)(代表取締役社長 萩本 友男)が実施した「社会人1年目と2年目の意識調査」(2015年3月27日~3月30日の4日間。対象=今春就職する、または、就職してから1年経つ20~29歳の男女1000人。調査協力会社:ネットエイジア株式会社)から、2年目社員の悲痛なメンタル状況が浮き彫りになった。
新社会人に対する、社会人1年目で充実させたいと思う(思っていた)ことという質問に対する回答は、「業務技能習得」(52.0%)、「業務知識習得」(51.6%)、「貯蓄」(49.2%)がトップ3。将来を見据えながら、スキルアップを図ろうとする前途洋々な姿が浮かぶ。
ところが、最初に就職した会社でどれくらいの期間働きたいかという質問では、社会人1年生が「定年まで」と28.2%が健気に回答しているのに対し、2年目社員は16.4%と低調。さらに「すでに仕事を辞めたい」 が20%で、新社会人の7.8%を大きく上回る。わずか1年で開いたこの差は、何を意味するのか…。

ソニー生命保険調べ
慣れない社会人生活で、多くの失敗をし、先輩に怒られ、思ったような成長もできず、自分自身へ失望した結果なのか。あるいは、入った企業がブラック企業で、何もかも嫌になったのか。どちらにせよ、悲しい結果といえる。
<1年の差>を象徴するような結果も出ている。社会人生活を色で表すと何色かという質問に対し、新社会人のトップが「白」で断トツだったのに対し、社会人2年目は「グレー」が1位。2位は一票差で「白」だが、2年目社会人の憂鬱な気分をそのまま表したような結果といえるだろう。
調査は、他にも恋愛や貯蓄、希望の配属先…など幅広く行われているが、2年目社員のモチベーションが大きく下落している結果の中では、どうしてもかすんでしまう。
若者離職率が、長らく3割前後で推移する中、この調査での2年目社員の働く期間で最も多かったのは「2~3年くらい」(22.2%)。昨今の情勢とピタリとシンクロする。順調にいけば、実は社会人は、3年目以降が最もいろいろ楽しくなりはじめる時期だけに、この調査結果が示す現実はなんとも残念だ。
原因は若者のメンタルが弱くなったことにあるのか、企業が組織として弱体化してしまった結果なのか…。あるいは、単に3年という期間が、そういうタイミングなのか。若いうちはいくらでももがけばいいが、そこに忍耐を伴わなければ、格差社会の底辺に転落し、負のスパイラルから抜け出せなくかなりかねないので、そこだけはしっかりと自覚して行動した方がいい。