企業風土

前人未到を目指す会社の働き方とは

投稿日:2015年3月6日 / by

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100兆円へどうアプローチするのか

株式会社 ZUU
代表取締役社長兼CEO
冨田和成氏

時価総額100兆円を2038年までに達成することを目指す金融領域のインターネット化を手がけるZUU。インタビュー前編では、冨田和成代表にその狙いと真意を直撃した。後編では、同社がいかにして前人未到の目標を達成するのか。その働き方から実体に迫る――。

作業は「倍速」が基本

壮大なミッションを掲げるZUU。それだけに、その働き方は当然、普通とは異なる。とにかくスピード重視。基本は「倍速」だ。会議時間、MTG期間、進捗報告…など、業務に関する全ての事が一般的に要する時間の半分に設定され、PDCAが回される。全てが倍だから、同社では加速度的に業務が進んでいく。

もちろん、そうはいってもやるのは人間。過剰な業務は大きな負荷となり、疲労を蓄積する。そうしたことも踏まえ、同社では「ノマドデー」や「アウトサイドMTGデー」、「English day」など、いつもと違う業務環境を適切な間隔で設定することで心身をリフレッシュ。新たな刺激を与える機会を意識的に用意することで、最高のパフォーマンスを発揮し続けるコンディションをキープする。

それにしても相当に高いハードル。どの会社でも簡単にできるわけではない。なぜ、同社ではこんなハイパフォーマンスが可能なのか。その最大のポイントは「人材」にある。同社には、名だたる企業でハイクラスの実績を残した人材がどんどん流入しているのだ。

ハイクオリティ人材が続々集まる秘密とは

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優秀な人材が多様に揃うのが同社の最大の強みだ

昨年2人採用した新卒の人材は、グーグルの内定を蹴った者、有名企業10社以上の内定をもらいながら、同社を選択したというスーパールーキー。中途でも、DeNAの最大手クラスのクライアントを担当していたCOO、情報処理推進機構(IPA)「未踏IT人材発掘・育成事業」のスーパークリエータに選ばれた実績を持つCTO、電通・博報堂などの広告業界の最高峰を10年以上経験したメディアプランナー、その他、金融業界やIT業界を中心として各々最高峰を経験した様々なプロフェッショナルが集まってくる。なぜ、創業2年足らずのベンチャー企業にそうした人材が流れ込むのか。

「壮大な目標に向かうために弊社では、大きなプロジェクト丸ごと任せるというスタンスをとっています。新卒の2名のメンバーにすら新規事業クラスのプロジェクトを丸ごと任せたりしています。そうしたことにやりがいや魅力を感じてくれたのと、外部の顧問や取締役も含め、各分野で優れた実績を残す非常に優秀なメンバーと近い距離で仕事ができるので、成長できる環境と思ってもらえたこともあるのかもしれません」と冨田代表は分析する。

本気で100兆円のグローバル企業を目指す冨田代表。それだけに、とにかく人材獲得には妥協しない。迷ったら採らない。5時間以上かかるタスクはアウトソースするなど、人が生み出す価値をどこまでも重要視。「ホントは一気に加速するために猫の手も借りたいところです。しかし、中途半端なレベルの人材をとってもかえってマイナスになる。それにいまのこの人材クオリティが社員のプライドとなって、いい人材を獲得するサイクルをキープし続けたいという思いもある」と冨田代表は、本気ゆえの悩ましさを吐露する。

無謀を吹き飛ばす代表の「熱さ」

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オフィスでは常時モニターに海外ニュースが流れる

「100兆」という数字を盛り込んだ明確なビジョン。できる人にはとことん任せるフラットなスタンス。そして、熱い想いをロジカルに語れる冨田代表の人間性…。同社には、人が集まり、そして活躍できる体制が、創業当初から風土として定着している。それが、ZUUをわずか2年足らずで屈指の“プロフェッショナル集団”へと躍進させた原動力といえる。

大小問わず、野望は<口に出せば実現する>、といわれる。同社はまさに「100兆」をその目標に設定したことで、いろいろなことがそこへ向かい、動き出している。加えて、「2038年」という期限まで切っている。先行き不透明な日本社会だけに、ここまでビジョンが明解なのは痛快だ。

世の中には、1億の売り上げノルマを達成できずに挫折し、自暴自棄になる人もたくさんいる。だが、そんなことは、ほんの些細なことでしかない…。そう思わせてくれる夢と希望と南極の氷を溶かしてしまいそうなほどの熱さが、同社からはあふれ出ている。仕事がつまらない会社を辞めたい…。もしかするとそうした思いになるのは、単に目標がない、あるいは目標が小さすぎるだけなのかもしれない。仕事で行き詰ったら、こんな会社もあることを思い出してみればいい。ネガティブな感情など、あっという間に吹き飛ぶハズだ――。(前編はコチラ


<重鎮が揃う参謀陣>優れた人材が集結する同社は、顧問に夏野剛氏、社外取締役に赤羽雄二氏が名を連ねる。夏野氏は、「iモード」や「おサイフケータイ」をはじめとするドコモの新規事業の企画・実践、他社との幅広い提携を推進。ドコモ退社後は、慶大で教鞭をとるほか、ドワンゴ、トランス・コスモス、グリー等、複数の取締役を兼任。赤羽氏は、マッキンゼーで14年活躍し、韓国企業、特にLGグループの世界的躍進を支えるなど、グローバルな実績にもすぐれる。100兆グローバル企業を目指す同社にとって、うってつけであり、頼もしい参謀といえる。


【会社概要】
社名:株式会社ZUU(英語名 ZUU Co.,Ltd.)
所在地: 〒153-0042 東京都目黒区青葉台3-6-28 住友不動産青葉台タワー9F
事業内容:  ・インターネットを通じた資産アドバイザー支援事業
・エグゼクティブ層向け金融ポータルメディア運営
・エグゼクティブ層と資産アドバイザーのプラットフォーム運営
代表者:   代表取締役社長兼CEO 冨田 和成
設立: 2013年4月2日
資本金: 8.5億円(資本準備金含む)
従業員数:52名 (臨時雇用者を除く、2018年4月末現在)
企業理念:世界中の誰もが、平等に学べ、平等に競争可能で、全力で、夢に挑戦できる世界を創る。
URL:http://zuu.co.jp/

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