コロナに負けずがんばる企業大特集

「女性が輝ける職場」を真に実現する企業のあり方とは

投稿日:2020年4月27日 / by

ヴィエリスが目指すSDGs・ジェンダー平等の実現

2020年4月1日、全身脱毛サロン「KIREIMO(キレイモ)」などを運営する株式会社ヴィエリスはオンラインLIVE配信で「SDGs入社式2020」を開催した。新型コロナウイルスへの対策として、現場は無観客。149名の新入社員は自宅からオンラインで参加した。入社式を中止とする企業も多くある中、ヴィエリスがオンラインLIVE配信に踏み切ったのには、新入社員に対して企業理念を伝えたいという想いがあった。それが、“SDGs入社式”という式の名前にも掲げた「SDGs」だ。
SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標。全部で17の目標が設定されているうち、ヴィエリスでは特にNO.5「ジェンダー平等を実現しよう」に向け、社内外で様々な取り組みを行っている。

日本初?!SDGsに特化した入社式を開催

「SDGs入社式2020」は二部制で行われた。第一部では、ヴィエリスのSDGsへの取り組みをまとめた紹介ムービー(*)の上映や、SDGsに関連した「インポスター症候群」の紹介などSDGsを主軸とした構成で実施され、入社のタイミングからSDGsを新入社員にも自分ゴト化してもらう意図だ。第二部では、同社が運営する脱毛サロン「キレイモ」のCMに出演している渡辺直美さんや千鳥さん、EXITさんからの新入社員に向けたお祝いコメントを放映。さらにサプライズゲストとしてミルクボーイのお二人が登場し、新入社員に向けてネタを披露したほか、佐伯CEOとのトークセッションも行われるなど、SDGs入社式に華を添えた。
キレイモを展開するヴィエリス社の入社式動画*入社式で放映されたヴィエリス紹介ムービー:https://youtu.be/8IPAN6UVM-Y

インポスター症候群がキャリアアップを阻んでいる?

平成30年(2018年)の厚生労働省の調査によると、労働力人口総数に占める女性の割合は44.1%であり、3,817万人もの女性労働者がいる(※1)。しかし、女性の年齢階級別労働力率においては、30代に労働力率が低くなるM字型カーブを描いている。また、管理職比率は帝国データバンクによると7.7%(※2)と、国際的に見て依然として低い水準である。

こうした状況を受け、日本における女性のキャリアアップ事例は少ない。要因のひとつに、ヴィエリスが取り組む「インポスター症候群」の存在がある。 

インポスター症候群は、インポスター現象とも呼ばれ、1978年にポーリン・クランスとスザンヌ・アイムスによって提唱された症状だ。これは自己を過剰に過小評価する心理状態を指す。インポスター症候群の発症者は女性が多く、患者の7割近くを占める。発症した人々には、Facebookの元COOのシェリル・サンドバーグや、女優のエマ・ワトソンがいる。

昇進の打診に対する自社社員からのネガティブな声に疑問を抱いたことが、佐伯真唯子CEOがインポスター症候群解消への取り組みを始めるきっかけだった。この疑問に対して、国連の方からインポスター症候群の存在を紹介されたことをきっかけに、社を挙げての対応を始めた。

ヴィエリス CEO 佐伯 真唯子氏

ヴィエリス CEO 佐伯 真唯子氏

ヴィエリスが取り組むジェンダー平等って?

SDGsのうち、ヴィエリスが取り組むSDGs NO.5「ジェンダー平等を実現しよう」は4つの枠組みの中の「Lesson02『生きづらさ』の解消を目指して」にあたる目標だ。インポスター症候群のように、優れた実績・実力を持ちながらも自己肯定感の低さからキャリアアップを拒むことは女性の社会進出にとって大きな障壁である。この課題への理解や社内での解消のために、ヴィエリスでは社内SNSでの社員同士が褒めあう文化の醸成や、インポスター症候群防止のために二ヶ月に一度の個人面談など、自己肯定感を高めるような取り組みが現在も行われている。また、SDGs推進に向け、月に一度「SDGs研修」として中途入社の社員たちに対しても啓蒙を行っている。

さらに、より一層のSDGs達成に向け、2020月2月28日より「SDGs推進室」を発足し、山脇有紀子氏が室長に就任した。山脇室長自身もインポスター症候群の経験があり、(インポスター症候群という)言葉を知ってから自覚したという。症名を知ることで、自分と向き合う時間が楽になったそうだ。

SDGs推進室長 山脇有紀子氏

SDGs推進室長 山脇有紀子氏

また、ヴィエリスは2020年3月、東京都が推進する「心のバリアフリー」サポート企業に登録された。「インポスター症候群」改善に向けたプログラムを実施していることで、すべての社員が前向きに働ける労働環境の整備などの取り組みが認められた結果だ。この登録もSDGs達成に向けた歩みを支えるだろう。

そして、これからのSDGsの取り組みとして、社会全体のジェンダー平等を目指す活動を行う「FOUNAP Committee for Gender Equality and Women’s Empowerment in Working Environment(以下:FOUNウィメンズダイヤモンドコミッティ)」のチーフコーディネーターを兼任している佐伯CEOを中心に、2020年9月にNYの国連本部での「SDGs推進会議」への登壇(予定)のほか、年間を通したSDGsを発信するための「世界連邦日本国会委員会」での登壇など、今後もヴィエリスは社内外に対しジェンダー平等と女性の社会進出推進に寄与し、あらゆる人々のエンパワメントを続けていくだろう。

今年度の入社式は、新型コロナウイルスの影響で当初の予定を大幅に変更して実施された。しかし、どのような環境下においても会社の目指す方向性をしっかりと社員に伝えていこうという経営理念がより強く表れていた。SDGs達成と感染症対策という課題に積極的に取り組む次世代の企業として、ヴィエリスはこれからも全ての女性にとって働きやすい社として成長していくに違いない。

※1)平成30年版働く女性の実情
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/josei-jitsujo/18.html
※2)女性登用に対する企業の意識調査(2019 年)
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p190803.pdf

【会社概要】
社名  :株式会社ヴィエリス(https://vielis.co.jp/
代表者 :代表取締役 兼 CEO 佐伯 真唯子
所在地 :〒151-0051東京都渋谷区千駄ヶ谷2-1-8 Barbizon8 8F
資本金 :3,000万円
従業員数:1,500名(2020年2月末現在)
事業内容:
全身脱毛エステサロン「キレイモ」の運営
オリジナル化粧品の製造及び販売
男性専用脱毛サロン「メンズキレイモ」の運営
サイエンスダイエット・エステ「スレンダ銀座」の運営
パーソナライズ・ボディメイク・ジム「プラスミー」の運営
サービスURL:https://kireimo.jp/


読み物コンテンツ

働き方白書について
仕事相談室について
極楽仕事術について
三者三様について
戦略的転職について
用語集について