働き方

ミドル世代の転職回数、企業が気にする回数は何回から?

やっぱり多いと不利なのか…

転職回数は、履歴書に書くにしても多い場合は気が引ける人も少なくないでしょう。では実際、企業は何回までなら、気にしないのでしょうか…。エン・ジャパン(株)(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木 孝二)は、同社が運営するミドル層専用の転職求人サイト『ミドルの転職』( https://mid-tenshoku.com/ )上で、サイトを利用する転職コンサルタントを対象(127人)に「ミドル人材の転職回数と転職成功の可能性」についてアンケート調査を実施。その結果から気になる答えも分かっている。

「何回目くらいから転職回数を気にしますか?」エン・ジャパン調べ

35歳以上のミドル層の転職回数で、企業が気にしないのはズバリ、「2回まで」。回答した転職コンサルタントの実に87%が「3回以上から気にする」と指摘している。単純に考えれば、1回の場合、運も含め、失敗という可能性もある。同様に2回目もギリギリ許容範囲。だが、3回以上となると、当人の見る目のなさや、環境適応力に疑問符がつく、ということなのかもしれない。

なぜ複数転職は気になるのか?

エン・ジャパン調べ

同調査では、転職回数を気にする理由についても質問している。一位は「定着への不安」で87%。2位の「ストレス耐性への不安」(32%)を大きく引き離している。採用側にすれば理由はともかく、転職回数が多い=定着に難ありと考えるのは当然で、採用担当者の不安を増長こそすれど、評価するポイントにはなり得ないということだろう。

転職回数が多くても採用で評価される人材の特徴

となると気になるのは、すでに転職回数3回以上の転職希望ミドル層。同調査では、親切にも転職回数の多いミドルでも採用で評価するポイントを聞いている。1位は「高い専門スキル」(72%)、2位は「転職理由」(44%)、3位は「キャリアの一貫性」(40%)となっている。スキルは錆びつかない、ということなのか。スペシャルな技能は、転職回数に関わらず、戦力として評価してもらえるということだ。

エン・ジャパン調べ

同様の質問で、どんなポジションのミドルが転職を成功させているかも聞いている。第1位は「部長・次長クラス」(45%)、2位が「課長クラス」(35%)、第3位が「役職なしのスペシャリスト」(24%)だった。順当な結果といえるが、3位についてはやはり、スキルは強しを印象付ける。

エン・ジャパン調べ

その理由については「部長クラス」は、「若いうちから責任あるポジション、マネジメントを任されており、キャリアアップ転職、前向きな転職をしてきている」、「仕事内容と求められるキャリアが明確。母数は少ないが、マッチした時に成功する確度が高い」、「年齢や経験が増す上位職ほど転職回数が多くなるため」などの声が挙がっている。

「課長クラス」の採用背景については「経験・知識が豊富且つプレイングマネージャーとしての活躍に期待感がある」こと。そして、「役職なしのスペシャリスト」は、「業務に精通したスペシャリストは希少」、「様々な環境で、一貫した経験・キャリアを積んでいる場合、柔軟性と順応性が評価されやすい」という理由が指摘された。

人材流動化が加速する中、年齢問わず、転職がより身近になっている。一方で、回数の多さはどうしてもネガティブ要素に捉えがちだ。だが、重要なことは、いくつも会社を渡り歩いたという数ではなく、その足跡。いかに地に足を着け、しっかりと先を見据え、自分のキャリアアップにつなげてきているか。そこさえしっかりしていれば、転職回数など全く問題ない。それを裏付ける結果が出たといえるだろう。

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