働き方

転職したいのにすべきでない人は何がズレているのか

転職のプロへの調査で分かった転職人材の実態

転職コンサルタントが面談した人の3人に1人は現職に留まるべき人材--。エン・ジャパンが同社が運営する転職求人サイト「ミドルの転職」上で、サイトを利用する転職コンサルタントを対象に行った「現職に留まるべき人材・転職すべき人材」についてアンケートを実施。その結果は、3割以上が「すべきでない」、だった。

エン・ジャパン調べ

面談を行った人材の内、「転職せず、現職に留まるべき人は何割か」の質問に対し、転職コンサルの回答が最も多かったのは「3割以上」(44%)。転職させるプロがみての判断だけに、決して少なくない数字といえるだろう。その理由はどうなっているのか。

最多は「本人の希望と転職市場での価値にギャップがある」が59%で過半数を占めた。次いで、「今後やりたいことと、転職理由に整合性がない」(44%)と続いた。ズバリ、転職希望者の自身の価値見極めが甘い、という判断といえるだろう。

逆に転職すべき人材として最も多かった理由は、「今後やりたいことと、転職理由に整合性がある」(69%)、以下、「現職企業に将来性がない」(57%)、「現職企業では、本人の希望が絶対にかなわない」(42%)と続いた。こちらは、自身を客観視できている、あるいは所属企業の将来性があまりにも厳しいという見極めにみえる。

エン・ジャパン調べ

興味深いのは、現職に留まるべき人材および転職すべき人材のそれぞれの希望だ。前者で最多は、「給与・賞与のアップ」(72%)、後者で最多は「仕事を通じての成長」(62%)だった。結果的に、<お金目当ての転職はうまくいかない>、という共通解のようになっており、転職を考える上で考えさせられる結果といえるだろう。

35歳以上転職限界説崩壊は本当なのか…

この調査を見誤らないためのポイントは2つある。ひとつは35歳以上のミドルでの転職という点。もうひとつは、現在の経済情勢だ。ミドル層の転職では、どうしても報酬が高くなりがちだ。そうなると、企業側も求職者により高いスキルやマネジメント力を求める。結果、転職の敷居は高くなる。加えて、先行き不透明な経済情勢なだけに、企業は高い報酬に応えずらい実状がある。転職のプロが、安易な転職を奨めないのは、当然なのだ。

35歳転職限界説は、高齢社会による人材不足で崩壊したといわれる。それは事実だが、決してミドル以上でも簡単に転職ができるようになったわけではない。デキる人はやりやすく、そうでない人は、変わらず難関ということだ。この調査結果が示すのは、その意味では極めて現実的な転職市場を表しているといえ、転職を検討するミドル以上がまず、現職ですべきことを見つめ直すきっかけとして有益なものといえそうだ。

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