働き方

転職のための自己研さんが空回りしがちな人が陥っている根本原因とは

せっかくの自己研さんを無駄にしていませんか

2018年も早く1か月が終わろうとしています。年始に今年は「スキルアップ頑張るぞ!」と目標を立てた人はうまくいっているでしょうか…。バタバタしていてまだ手が回っていない? それはともかく、何のためにスキルアップを目指すのか。もしも昇進や転職を視野に入れているなら、いま一度、気持ちを整理した方がいいかもしれません。

エン・ジャパン調べ

エン・ジャパンが、運営するエン転職ユーザー3,264人行った「自己研さん」についてのアンケート調査があります。それによると、やってみたい自己研さんのトップは資格取得(57%)、2位は語学の勉強(33%)、3位はExcelやWordなど業務スキルの勉強(31%)となっています。どれも仕事につながりそうですが、実際はどうなのでしょうか。

勉強の理由は“なにかと有利”が多い傾向

取り組む理由については「何か資格があれば転職には有利と思った」「資格があればスキルを証明しやすい」「これからどの職種でも語学が必要になると思うので」「PCでの事務作業を効率よく終わらせるため」といったものが並び、やはり仕事にプラスになることを考えているようです。特に将来的な転職を視野に入れているような理由も目立ちます。

エン・ジャパン調べ

目的については質問もされています。それによると「新しいことにチャレンジするため」がトップで58%。以下「今後のキャリアの選択肢を広げるため」(51%)、「今の仕事に活かすため」(48%)「転職活動に備えるため」(48%)と続きます。転職については、20代に絞れば56%で1位に肉薄する2位に浮上しますから、やはり転職を意識して勉強をするビジネスパーソンは少なくないようです。

資格や語学を転職に活かすために本当に大事なこと

では、果たして本当に資格や語学は転職に有利に働くのでしょうか。履歴書ベースで考えれば、確かに資格や語学を記載できれば箔がつく印象はあります。なにより、面接で説明する必要もなく、自分をアピールできるのですから決して悪くはありません。ただし、何を勉強するにしても、目標がぼやけていては、むしろマイナスになりかねないことは認識しておく必要があります。

例えば資格の取得で宅建を目指しているとしましょう。関連の仕事なら単純に持っておくべき資格ですが、関連の仕事に従事しているわけではなく、何となく箔がつきそうだからといった理由では、何の意味もありません。勉強することが目的になっては本末転倒です。取る以上は「宅建を取得して不動産関連の企業に転職する」。そこまで考えて勉強しないと、勉強に取り組む姿勢にも影響が出てくるでしょう。

語学にしても同じです。こういう時代だから英語くらい話せないと…。その程度の理由で語学の勉強に励んでも、“英語の壁”にぶち当たって、挫折する確率が高いかもしれません。やはり、「いまの事業の海外拠点開拓をしたい」なり「海外企業に転職したい」といった具体的な目標を同時に設定しなければ、仮に語学はマスターできたとしても宝の持ち腐れになる可能性が高いでしょう。

当然、こうしたことは面接官にも見抜かれます。資格を持っているのに目標がなければ、仕事に対する姿勢そのものも疑われかねません。そうした人はともすれば、資格を持っていることをアピールしがちですが、それでは面接官も興ざめすることは確実でしょう。もう1か月、まだ一か月。それはともかく、もしもその先に目標のない自己研さんになっていると自覚しているなら、いまからでも遅くありません。自分の将来にしっかりとつながる自己研さんは何か、考えを改めてみるといいかもしれません。

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