働き方

35歳以上のミドル転職を成功させるための3大ポイント

ミドルの転職が転職のプロに調査

ミドルの転職調べ

ミドルの転職調べ

人口減少や産業構造の変化などが絡み合い、35歳以上という“転職の壁”は、崩れつつある。積み上げた経験が、順調に身に付いていれば、もちろん即戦力。マネージャーとしての登用も可能だ。人口減少時代にその価値が見直される、戦力としてのミドル人材。採用側はどこをチェックするのか。受け入れる側の状況を知り、スムースに関門をクリア。第二の職場生活を謳歌しようではないか。

1:専門職種の知識・経験

ミドル世代の転職サイト「ミドルの転職」が転職のプロ、転職コンサルタントが、面接でみるポイントに関する調査を行っている。ベスト3は、「専門職種の知識・経験」、「マネジメント能力」、「人柄」。なかでも「専門職種の知識・経験」は84%で2位の39%を大きく引き離してのダントツトップ。ミドル世代の転職では、1にも2にも即戦力としての「スキル」が求められるということだ。

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採用は、企業にとって、成長のカギを握る重要なアクション。採用人材がなにができるかによって、企業がやりたいことの実現に直結するだけに、スキルが重要視されるのは当然といえるだろう。経理、会計、デザインライティング、プログラミング…。スペシャリストとして、並み以上にできるだけでなく、前職でどれだけの成果を上げたかをしっかりと説明できれば、転職はほぼ成功といえるだろう。逆にいくら専門知識があっても、そこが不十分だと関門クリアは難しい。ポテンシャルでなく、実力をしっかりとアピールすることが何より重要となる。

2:マネジメント能力

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トップとの差は大きいが、マネジメント能力もやはり、ミドル人材に求められる要素として大きなウエイトを占める。年功序列が崩壊したとはいえ、マネジメント能力にはそれなりの経験が必要となるからだ。履歴書だけでは把握しきれない面であり、面接で見極めるという点ではスキルよりも重要といえるかもしれない。本当に管理能力があるのか、リーダーシップはありそうか、などを面接による応答で厳しくチェックするハズだ。十分な経験を積んでいるなら、ここはすんなりいくだろう。

3:人柄

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3位は「人柄」。意外なようだが、考えてみれば、ミドル人材だからこそ、重要な要素といえるかもしれない。なぜなら、例えすぐれたスキルを持っていても、人柄がよくなければ、チームとしてそれを存分に発揮することは難しい。ましてや、ミドルの年代になってよろしくない人柄なら、もはやその修正は困難。面接でしっかりと見極め、組織にフィットするかを判断することが重要になる。盛られている可能性があるにせよ、スキルや経験は書類選考である程度把握できる。その意味で、面接で最もみられる部分が、実は「人柄」といえるかもしれない。

では、その人柄で、企業側が重視しているタイプはどうなっているのか。トップは柔軟性、次いで適応力、主体性、リーダーシップと続く。上位2つは、組織への順応性、3位、4位は、戦力としての自律と自立といえるだろう。この4つが備わっていれば実際、どの企業も欲しがるハズだ。逆にいうと、この反対、つまり、頭が固く、適応力がなく、主体性がない人材は、年齢に関係なく戦力外。もしも、客観的に自分をみられるなら、そう自覚した時点で転職は諦めたほうがいいかもしれない…。

同調査では、実際の面接で印象が悪くなる求職者の対応にも触れられている。1位はネガティブな転職理由、2位は応募先企業の理解不足、3位横柄な受け答え、知ったかぶりとなっている。どれも当たり前のようだが、ミドル転職の本音の部分では、ありがちな実状かもしれない。何事もそうだが、「逃げ」の転職では、結局は同じことの繰り返しになる。十分にキャリアを積み重ねたミドルだからこそ、何のための転職なのかをじっくりと考えてから動き出すのがいいに決まっているし、そうしたことは、面接でもにじみ出るものだ。

本当に重要なのは、「人柄」?

ちなみに、ミドルどころか、超シニアとして100歳を超えて会社員を続けた福井福太郎氏は、その極意を次のように話している。「働く上で大切なことは『真心』と『利他』。人のことを考える。自分勝手に生きない。これだけ。決して難しいことじゃない」。転職を重ね、長い会社員生活になるのかはともかく、どんな会社からも長期にわたり、雇ってもらえる人材になるには、実は「人柄」が何よりも重要な要素といえるのかもしれない。もしも、いまの職場で転職の相談をしたとして、誰も引き留めてくれないなら、半分以上は転職は失敗すると心得ておいた方がいい…。

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