働き方

後悔先に立たず。ささいだけど、転職を後悔する人が犯しがちな5つのミス

転職を後悔する理由とその対策

やった、転職成功だ。そう思ったのもつかの間、「何か違う」という思いがジワジワのしかかってくる。「なぜだろう」。「なにが違うんだ」。「前の方がよかったのか?」。「俺は転職先を誤ったのか」…。こういことは珍しくありません。なぜ、転職決断時と転職活動中にあれだけ希望にあふれていたのに、実現するとネガティブになってしまうのでしょうか。その原因と対策を考察します。

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そもそも辞める必要がなかった

転職を後悔する人の多くは、「前の会社がよかった」と思います。なぜでしょうか。転職先では、当たり前ですが、周りは基本知らない人ばかりです。あなたがどんな人で、どんな仕事ぶりかも何も知りません。ついこの間までいた前の会社では勝手知ったる仲間が、いいことも悪いことも気軽に話しかけてくれました。そのギャップに、なんだか急に寂しく感じてしまうのです。

そもそも、あなたはなぜ前職を辞めたのでしょうか。上司とそりが合わなかった、仕事がつまらなかった、待遇に不満があった…。そんなことだとしましょう。でも、それは本当に会社を辞める理由なのでしょうか。上司とそりが合わないなら別の部署へ異動を申し出る手もあります。仕事がつまらないなら、自ら面白いと思う仕事を提案してみてもいいでしょう。会社を辞め、別の職場に行かなければ実現できない理由が本当にあったのでしょうか。理由が中途半端だから、居心地のよかった前職をいとおしく思い、後悔してしまうのです。

転職先に過剰な期待を抱き過ぎていた

「この会社にいては俺の未来はない」。そんな理由で転職をしたとしましょう。ということは、転職先にはあなたの未来があるということになりますよね。確かにあるのかもしれません。しかし、当たり前ですが、会社はあなたを活かすために存在するわけではありません。活かすのはあなた自身に他なりません。転職を成功したという事実だけでは、何も変わらないのです。

転職活動にあたってはおそらく、自分がそこへ入ってどうして、こうして…といろいろとシミュレーションしていたハズです。ところが、入ってすぐに、そんなことができるとは限りません。受け入れた会社も、ある程度お手並み拝見をするハズです。それをすっ飛ばして、あなたの希望を叶えることはできません。そのプロセスで、くじけるようでは、問題外。そこを乗り越えたとしても、あなたがよほどの実力者でない限り、あなたの理想がそう簡単に実現することはないハズです。もしかすると、前職より実現の可能性は高いスペックが転職先にあるとしても、そうなるためにはあなたが自分で引き寄せるしかないのです。

十分に相談をしなかった

勢い余って転職をしてしまったあなたは、どれだけ仲間に相談したのでしょうか。ゼロではないとしても、かなり少ないのではないでしょうか。ナーバスな問題ですから、誰にも彼にもというわけにはいかないにしても、同僚の声には、しっかりと耳を傾けていておいて損はありません。もしかすると転職希望先のことを熟知している場合もあるかもしれません。その結果、強く引き留めることもあるでしょう。それを受け入れるかどうかは別としても、そこで考え直すというプロセスが入ることは重要です。

既婚者なら奥様への相談もすべきです。奥様にしてみれば、年収ダウンなら反対する可能性が高いでしょう。逆に大幅アップなら、業務のハードを懸念してくれるでしょう。これも受け入れるかはともかく、一度立ち止まる上で重要なプロセスになります。「嫁ブロック」という言葉あるように、結構な人が奥様の反対にあい、渋々でもそれを受け入れているという調査結果もあります。事後報告で、奥様に激怒され、夫婦仲に亀裂が入り、後悔につながるケースもあります。転職は人生における重大な決断の1つですから、相談はしっかりした方がいいのは言うまでもありません。

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条件を優先し過ぎた

ありがちな後悔の理由ではないでしょうか。高報酬という条件に魅かれ、転職。結果、激務と責任の大きさで心身を壊してしまう。あまりの低待遇への不満から転職した場合に特にありがちですが、昨今はブラック企業が社会問題になっているように、高報酬の裏には何かあります。よほどの専門性を持っていない限りは、あまりに高い報酬提示には注意した方がいいでしょう。

昨今は、働き方を軸にした求人サイトも出ています。転職の目的にもよりますが、後悔したくないなら、労働環境、社風は要チェックです。元社員の口コミもしっかりチェックしましょう。ネットワークを使って元社員から肉声を聞ければなおよし、です。働きやすさを重視するあまり、賃金が低すぎたという事例は、ほとんど聞いたことがありません。そんなことがあったとしても、副業で補てんできるでしょう。

転職先を求人サイトだけで決めてしまった

これは意外な盲点です。転職に限らずですが、求人情報を探す人のはほとんどのリソースはメガ求人媒体でしょう。もちろん、効率性を考えれば、あれほど便利なものはありません。使うな、というつもりもありません。しかし、当然ですが、その恩恵は転職希望者の誰もが享受できます。ライバルもウヨウヨワケです。特に人気企業・職種の求人情報ならなおのことです。逆にいえば、実はいつも求人を出しているような企業にトントン拍子で決まってしまって、入ってみたらブラック企業だった、なんてことも珍しくありません。

大事なことは、行きたい企業、行きたい仕事のある企業を検索で探し、直接アプローチすることです。企業サイトにはたいてい採用情報が掲載されています。そこで現在募集中かどうかが分かります。募集していなくても、直接問い合わせ、確認してみると意外に受け付けてくれい¥る場合もあったりします。スカウトサイトに登録するのもありでしょう。本当にいきたいと思う企業に行かなければ、遅かれ早かれ後悔するのは時間の問題。だから、既定の路線に乗っかることはできれば避けましょう。


【対策とまとめ】

上記5つの事例のように転職を後悔する理由は、結局は違和感です。違和感の原因はたいては、思い込みです。人は自分の行動を正当化したくなるものです。ですから、転職が成功した瞬間には、「いい会社へ潜り込めた」と思い込みます。しかし、それは何度も言うように「思い込み」です。現実には、前の職場と違う職場に辿り着いたに過ぎません。

重要なことは、どこへ行きたい、何をしたい、から逆算して転職先を決めることです。会社を辞めたい→別のどこかを探そう→自分の職種は営業で…、という演繹的な転職の進め方では、何となくの転職先にしか辿り着けません。目的があいまいなら、まだ時期じゃない、と転職することは封印し、目の前の業務に集中しましょう。

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