働き方

なぜ人は好きな仕事をすることに反対するのか…

投稿日:2017年8月21日 / by

変人安田の境目コラム

実は反対する理由はどこにもないという不思議

好きな人と結婚しても、誰も文句は言いません。でも、好きなことを仕事にしようとすると、そんなことで食べていけない、とか、そんなに世の中は甘くないぞ、とか、なぜか大反対されるのです。

なぜ、好きなことを仕事にしてはいけないのか。稼げないから、でしょうか。でもそれは、おかしいですよね。だって、お金持ちの上位にいるような人たちは、間違いなく好きなことを仕事にしているから。

好きなことを仕事にしている人は、お金持ち。我慢して嫌いな仕事をしている人は、貧乏。だったら、何も悩むことはないはずです。でもなぜか、周りは反対するのですよね。

好きなことを仕事に出来るのは、選ばれた人だけ。ほんの一握りの天才や、家が裕福な人。あるいは、とんでもなく運の良い人。つまり、普通の人は、絶対にうまく行かない。それが彼らの言い分なのです。

でも、どうなのでしょう。それって、論理的に正しいのでしょうか。好きなことでは、稼げない。なぜなら・・・・・・私には、その理由が思いつきません。

人が嫌がる仕事は、誰もやりたがらない。だから仕事が余っている。みんながやりたい仕事は、人気がある。だから仕事が飽和状態。

その理論は、一見正しいように見えます。でも、みんながやりたい仕事って、何なのでしょう。プロ野球選手とか、アイドル歌手とか、医者とかでしょうか。だとしたら、発想が貧困すぎます。

結局努力次第で全てが左右されるという当たり前の事実

当たり前の話なのですが、みんながプロ野球選手と結婚したい訳ではない。みんながアイドル歌手と結婚したい訳ではない。みんなが医者と結婚したい訳ではない。結婚したいのは、自分が好きな相手、です。好きになった人は、プロ野球選手ではないし、アイドル歌手でもないし、医者でもない。でも、自分は大好きだし、結婚してとてもハッピー。

仕事だって同じです。みんながスポーツ選手や、アイドル歌手や、医者になりたいわけではない。好きな仕事は人それぞれ。一人ひとり、好きな相手が違うように、一人ひとり、好きになる仕事も違う。自分が好きになった人と結婚すればいいし、自分が好きになったことを仕事にすればいい。

好きになった相手と幸せになれるかどうかは、ふたりの努力次第です。好きになった仕事で稼げるかどうかも、本人の努力次第です。努力なんて無駄だから、我慢しとけばいい。それって、かなり無理のあるロジックですよ。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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