働き方

グローバルの先を行く“グローバルネイティブカンパニー”を目指す企業の狙い

投稿日:2018年4月4日 / by

新しい時代にフィットした働き方の一つの答え

働き方が過渡期にある中、企業や個人の意識も変わりつつある。そうした中、変化する社会環境や産業構造にフィットするワークスタイルを確立すべく、“グローバルネイティブカンパニー”を掲げ、事業を拡大しているのがインファクトだ。その狙いは「グローバルを当たり前にする」。独自制度を導入するなど、その下地を着々と構築しながら、半歩先を行く発想で、企業の進化をけん引する大見知靖社長にその全容を聞いた。

インファクトが掲げる「グローバルネイティブカンパニー」とは

グローバル化は、いまや企業にとって必須課題だ。同社が目指すのはその先を行く、「グローバルネイティブカンパニー」。その意味について、大見社長は次のように解説する。「言葉は造語ですが、いわゆるデジタルネイティブといわれる世代が出てきたように、弊社ではグローバルが当たり前の会社にしたい。国内各拠点、そして海外でも当たり前のように社員が働ける会社を目指しています」。

いわゆるグローバル化は、海外拠点を軸に、マーケットを世界に見据え、サービスや商品を展開させるイメージ。そのための人材を揃え、世界標準の企業として、レギュレーションや製品仕様など、あらゆる体制を整える。ざっくりいえば、それがグローバル企業といえるだろう。だが、同社が目指す、「グローバルネイティブカンパニー」は、そうしたスタイルとは、一線を画している。

社員がどこでも働けるのが当たり前の風土づくり

キーワードは、「社員がどこでも働けるのが当たり前」ということ。現在、同社には、東京、京都、ベトナム・ハノイの3つの拠点がある。申請を出せば、この3拠点を自由に行き来きできる。こうした制度を導入している理由は、リフレッシュ、スキルアップがメイン。単に場所を変え、仕事をするだけのようだが、本質はそこにない。重要なことは、環境を変え、仕事をすることで、社員としての“現在地”をより明確に客観的に見定めることだ。

「以前、印刷会社の営業をしていた時、ルート営業が中心で出張がほとんどなかった。そうした中、海外出張するチャンスがあり、日本とのあまりの勢いの違いを体感。改めて外を見ることの重要性を実感しました。弊社の場合、業務によっては、ずっと同じ場所で仕事することも珍しくありません。やはりそれでは視野が狭まりますから、制度として、他拠点で働ける仕組みを導入したのです」と大見社長は、他拠点ワーク制度導入の狙いを解説する。

他拠点を自在に行き来できる制度も

単純にうらやましくもみえるこの制度。もっとも、単なるリフレッシュ目的ではないことは、その期間に表れている。なんと最低3か月~が、その活用条件だ。まさにどっぷりと別拠点に浸かり、現地の空気感も含め、あらゆるものを吸収する。海外拠点に行く場合には、一つのプロジェクトを完遂するまで、とさらに強めの実行条件が付加される。こうして、制度利用者が、当たり前のように他拠点で腰を据えて働き、そのハードルを下げていくことで、同社のグローバルネイティブ化は着実に前進していく。

ユニークで先鋭的な制度だが、重要なポイントがある。それは大見社長のワークスタイルだ。3拠点を行き来し、東京のオフィスだけをみても月に10日も在籍しない。経営者不在で会社が回るのか、という心配も当然よぎる。だが、「テレビ会議をフル活用しているので、スマホがあればコミュニケーションには何の問題もありません」と大見社長はサラリ。確かにスマホがあれば、大抵のことはできる時代だが、それを社長が当たり前のように使いこなし、他拠点ワーク日常化を自ら率先している。

拠点は国内に留まらず、むしろ今後は海外へウエイトも高めていく。そうなれば当然、語学力が必要になる。この点も、同社では全面的なバックアップ体制を整えている。多言語を話せれば、月2万円が支給される制度がひとつ。そして、TOEICでは、点数に応じ、支給額を変える制度もある。多言語を話せれば月2万円の制度は、複数言語なら、その数の分だけ掛け算式に支給されるので、マルチリンガルには多大なメリットがある。

将来的に世界20拠点20事業に増やす計画も

同社では、将来的に拠点を20まで増やす計画で、そこをグローバルネイティブカンパニーとしての一つの目標に定めている。加えて同社が目指すのが、20事業。異なる場所を拠点にするだけなく、異なるジャンルの事業を20創ることも視野に入れる。大見社長が明かす。「違う場所でリフレッシュしたり成長するのはもちろん、違う業種にトライすることができれば、いわば社内転職も可能なる。ずっと同じ場所、同じ仕事では視野が狭まるし、成長するにもどうしても限界がある」。

グループ企業の感覚といえば、そうかもしれない。だが、大見社長がイメージしているのは、もっとライトに、自在に場所や異なる職種に関われる企業としての仕組みだ。これは、人生100年時代ともいわれる日本にあって、一企業が提案する働き方としては、非常に先進的で、時代にもフィットしたスタイルといえるだろう。実現するためには、クリアすべきことはまだ多く、道半ばだが、大見社長は着実に有言実行で前進を続ける。同社が目指すワークスタイルは、次世代型の働き方として多くの可能性を秘めており、その行く末が注目される。


【会社概要】
商号:株式会社インファクト(INFACT Co.,Ltd.)
代表者:代表取締役 大見知靖
設立:2005年2月2日
所在地:東京 HEAD Office 東京都台東区池之端2-9-3
業務内容:「企業のメディア化®」仕組みづくり
コンテンツマーケティング・サポート
オウンドメディア構築・サポート
集客・販促コンサルティング
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