働き方

学歴格差

【学歴格差】

文字通り、学歴による格差を意味する。格差という以上、その差によって、さまざまな問題生じ、社会に歪みをもたらしている。

educationgap

学歴が格差を生むことは、ある程度想像がつくだろう。就職の際、まず重視されるのが学歴だからだ。大企業に入りたければ、有名大学を卒業していることが最低条件といっていい。ここへきて、その風潮は弱まりつつあるが、それでもまだしっかりと残っている。大量の採用希望者をふるいにかけるには非常に効率的だからだ。「学歴フィルター」があるとさえいわれている。

この学歴格差は、何が問題なのか。それは、その前段の「教育格差」と密接に関わってくる。いい教育を受ければ、いい高等教育機関へ進みやすくなる。これはその通りだろう。問題は、いい教育を受けるには、高額なコストがかかるということだ。極端にいえば、お金持ちは有名大学に進みやすく、貧困家庭では困難。これが問題の本質だ。つまり、学歴格差は収入格差に直結してしまう。

金持ち家庭に生まれなかったばかりに、生涯にわたって低収入に苦しむ。これでは健全な社会とはいえない。家庭は貧乏でも才能と努力で乗り越え、逆転人生を実現する。そうした土壌がなければ、国の将来に希望がみえてこない。スポーツ分野では、ある程度そうした夢の実現も見受けられるが、その場合でも親の甚大なサポートが見え隠れするケースが多い。

学歴で大きく差が出る生涯年収

中卒と大卒の生涯賃金の格差は、8000万円以上ともいわれる。高収入が確実だから、親は無理をしてでも子供に多額の教育資金を投入するともいえるが、そうなるともはや“投資”だ。親がそうした野心を持っていればまだいいが、現実はそうでない場合がほとんど。その結果、十分な学歴を得られなかった子供は、就職戦線で苦戦し、運が悪ければブラック企業にひっかり、人生を棒に振るほどのダメージを受けかねない…。

昨今は、好きを仕事にすることが比較的簡単な環境が整いつつある。その場合もちろん、学歴はほとんど関係ない。ただし、子どもが育つ環境として、その両親が、こどもの好きを最大化する努力は求められる。幸いお金はそれほどかからない。こどもの興味を素直に伸ばしてあげるだけだ。学歴格差を解消する特効薬はいまのところないが、抜本的に世の中の価値観が変わっていけば、状況は着実に好転へ向う可能性はあるだろう。

読み物コンテンツ

働き方白書について
仕事相談室について
極楽仕事術について
三者三様について
戦略的転職について
用語集について