働き方

仕事中毒(ワーカホリック)

【仕事中毒(ワーカホリック)】

仕事中毒とは、ワーカーが“仕事をしなければいけない”という強迫観念に駆られ、仕事に縛り付けられている状態。例えば「なかなか昇進できない」という悩みを抱えている場合は、昇進するためになんとか成果を出そうと躍起になり、自分の体調も考えずに突っ走ってしまう。

このような仕事中毒の人は、楽しいと思って仕事をしているわけではない。ただ仕事をしていない時間に対して罪悪感があり、例え休日であっても「本当に休んでいていいのか?」と、自分を追い詰めるマイナスの思考しか浮かばなくなってしまう。

ちなみに周囲から見れば、単純な「仕事好き」と見分けが付きにくい。このことで、「仕事好き」の人を「仕事中毒」と称することもあるが、実は双方の性質は大きく異なるのだ。もちろん、どちらが心身にとってより不健康であるかは明白だ。gyve

仕事中毒の人が陥る危険とは?

効率性

リフレッシュする時間を取らずに仕事を続けることは、効率的ではない。疲労がたまると「集中力」や「注意力」など、仕事を進めるために必要な能力が失われてしまうためだ。

実は身が入っていないのに、縛り付けられたようにデスクでパソコンを睨んでいても、結局良い仕事をすることはできない。

つまり、仕事中は適度な休息を取るべきだが、これにもちょっとしたコツがある。それは、「疲れを感じる前に休憩の時間を入れる」ということ。疲れを感じるということは、すでに作業効率が悪くなっているという証拠。これでは遅いのだ。

必要なのは、時間を区切って定期的に休息を取ること。難しいのであればストップウォッチを用意して時間管理することをおすすめする。

心身の健康を損なう

夜遅くまで働き続けて終電帰りは当たり前、時にはタクシーで帰宅する、というハードワークをこなす人がいる。当然、生活は不規則になり、身体は不調を訴え始める。

例えば、めまいがしたり、頭痛が酷かったり、胃腸が弱くなったりと症状は人それぞれだが、これらの体調の変化は、身体からの「そろそろ休みたい」という警告なのだ。これに目をつむって働き続けたところで、結局はさらに悪化してしまう。

また仕事中毒の人は、本人も気づかないうちに大きなストレスが溜まっていく。このことで、仕事でもプライベートでもいつもふさぎ込むようになったり、強い刺激を求めてギャンブルにはしったり、アルコールに逃げるようになったりする。

本来、例え仕事にやりがいをもって働いていたとしても、ストレスは発生してしまうものなのだ。仕事中毒の人は、仕事をむしろ「過酷」や「重圧」などと捉えているため余計に大きな負荷がかかってしまう。

ワーカーが、ストレスの逃げ場をなくしてしまうことほど、危険な状態はない。仕事ができる人は、自分への休息の与え方さえも管理することができる。それは、仕事中毒になることは、決して自分が抱えるタスクに良い影響をもたらさないことを知っているからなのだ。

【ワーカホリックに陥りやすい人】

・努力家で粘り強い人

あきらめない根性を強く持っていると、仕事の結果を出すまで執着する場合がある。ダメだった場合には別の手段で行うなど、うまくいくかいかないかを見極めることが必要。

・負けず嫌いな人

人にライバル意識を抱きやすい人は、「○○が徹夜したから、頑張らないと」というように頑張っている人に対してさらに頑張ろうとする傾向がある。人に合わせるのではなく、自分基準の頑張り方を身につけることが大切。

・失敗することを嫌う人

ミスすることに強い不安や恐怖を持っていることが多い。そのため、すぐに対応できる会社に長く居続ける傾向がある。ミスすることへの不安・恐怖が持続した状態であるため、仕事に対して積極性や意欲を見い出せなくなる。

・家や家庭に居場所がない人

家に帰るという目的を見い出せない人は、必然的に会社に残って仕事をするようになる。家に帰ることに意義や楽しみを持ち、仕事を逃げとしないことが必要だ。

・自己評価が低い人

自分が他人と比べ劣っているという思いを持つ、自分を肯定的に見ることが出来ない場合、人より長く働くことで自分の評価を得ようとする。そのうち、残業時間と給料の差に不満を生じる可能性も。

・他人に対して気をつかう人

会社からひとりだけ早く帰る、有給休暇をとることに罪悪感を持つ。自分と他人を切り離して考える意思を持たなければ、休日や帰るタイミングを失うだろう。

・真面目、几帳面な人

完璧主義的なところがあり、自分が納得するまで仕事をやりこんでしまう。仕事に対して、適度な区切りをつけなければ、休みを取ることができず自分を追い込む一原因となりかねない。

・頼られると断れない人

人から頼られると断れない、断ることで周囲との関係を壊してしまうという気持ちを抱く傾向がある。さらに、頼られるとその期待に応えようとする。断ることをしなければ、仕事を抱え込む原因になるだろう。

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