インタビュー

収入を得ながら学びも得られる! 税理士が実践する、ライターとのパラレルな働き方の抜群の効能

投稿日:2017年3月9日 / by

税理士という職業を志した理由、なるまでの道のり

「経営の真のパートナーになりたい!」。その一心で税理士の資格を取得した髙垣 英紀さん。ところが、資格取得後、頭にはなぜかモヤモヤが覆うようになる。「本当に税金と会計のプロに近づくことができたのか…」。実務携わる中で湧き上がるのはそんな疑問だ。不満はなかったが、霧を晴らすために選択したのは、独立開業の道。フリー税理士となった今、新たにライターとしての活動も行なっている。(powered by THE LANCER編集部)

税理士資格取得後、なぜか頭を覆ったモヤモヤの原因とは

税金と会計のプロになりたい、経営者のパートナーになりたい、組織の力ではなく自分の力で勝負したい、僕が税理士という職業を志した理由です。

僕は大学卒業後、地元の信用金庫に就職しました。融資の事務や営業が主な業務で、大変やりがいのある仕事でした。

それらの仕事を通じて、会計や税金というものに興味を持つようになりました。またそれと同時に、組織の一員であるということに息苦しさを感じていました。

そういった状況の中で、冒頭に書いたことを実現するため税理士の資格を取ることを決意。実務経験を積みながら試験勉強をするため、会計事務所に転職しました。

転職して8年弱、その間、税理士試験の勉強に費やした時間は6年、何とか税理士になることができました。資格を取得した頃には事務所内で古株となり、リーダー的な立場の1人となっていました。

何のために税理士になったんだ? フリーになった理由

税理士になるまでは、試験に合格することが最大の目標になっていました。日々仕事と勉強に忙殺され、自分の中で税理士を志した理由は忘れられた存在となっていました。

資格取得後は勉強の時間が無くなった分、時間と心に余裕ができることが多くなりました。ある日、ふと「何のために税理士になったんだ?」と考えることがあり、理由を思い出しました。

そして、こう考えました。「税金と会計のプロには近づくことができたかな。でも……」「自分が経営者でないのに経営者の真のパートナーになんかなれる訳がない!」「組織の一員である以上、自分の力で勝負なんて出来る訳がない!」

その日以来、職場での自分に違和感を覚え、思い悩む日々が始まりました。そして独立開業という道について考え始めました。でも、長年お世話になり、試験勉強も応援していただいた職場です。

また、僕が住む場所は産業が衰退し過疎化が進む和歌山、食べていけるだけ稼げるのかなど不安もありました。「やめる」という決断は簡単には出来ませんでした。それでも最後は自分の理想を実現するため独立開業を決意。フリーランスの税理士となりました。

自分の知識やノウハウを発信する方法、それはライティングだ!

勢いよくフリーランスにはなったものの、本当に0からのスタートです。税理士なんて世の中にたくさんいるので、何か「売り」が必要です。

税金や会計の分野の中で得意なもの、それは当然売りにします。でもそれだけでは足りません。何か自分にしかないもの、その時は見つかりませんでした。

自分にしかないものは見つからなかったので、自分がどんな仕事をしたいかについて考えてみました。以前から、自分の知識やノウハウを発信していきたいと考えていたので、ブログの運営を始めようとしていました。

それ以外に何か手段はないかと調べていくうちに、ライティングという方法があることが分かりました。「これだ!」と思いました。そしてインターネットでランサーズを見つけ、ライターの仕事を開始することになりました。

実際ライターの仕事をしてみると難しさを感じます。税金や会計の専門的な内容をいかに分かりやすく伝えるか、本当に難しいです。

でも、それと同時にものすごく楽しい仕事でもあります。自分の書いた記事が、クライアントのサイトに掲載され、自分の発信した情報を多くの人が見てくれます。僕のやりたかった仕事そのものです。

税理士とライター、2つの仕事の相乗効果

僕は税理士とライター、2つの仕事をしています。どちらが本業で、どちらが副業ということはありません。僕のライターとしての仕事は、税理士であるから出来るものです。税理士をしていなければ、税金や会計に関する記事なんて書くことは出来ませんでした。

また、ライターの仕事をしていることにより税理士の仕事の質が向上します。税金や会計の分かりやすい記事を書くためには、その税金や会計のことを本当に分かっていないとだめです。

そのため記事を書く際には、テーマに関連する税金や会計のことを改めて勉強します。勉強することにより、自分の知識がブラッシュアップされます。また、口頭でお客さんに説明する場合も、分かりやすい表現を使って説明するということを意識できるようになりました。

あくまで未知数ですが、2つの仕事がお互いの宣伝広告になることも期待しています。税理士の仕事を通じてライターの仕事の依頼が来る、あるいはその逆。理想的な話ではありますが、本当にそんな効果があるんじゃないかと期待しています。

理想の生き方を続けていくために

僕はフリーランスになり、やりたい仕事、理想の仕事を実現するチャンスを得ることが出来ました。自分自身の力で勝負することが出来ます。また、ライターをするなんて雇われている時は考えたこともありませんでした。

さらに、フリーランスとなった後は時間にメリハリをつけることができるようになりました。そのおかげで妻、そして2人の子供と一緒に過ごす時間も作りやすくなりました。家族達と過ごす時間が増えたことは、僕の人生の中で大きな喜びです。

やりたい仕事ができて、家族との時間もとれる、本当に理想の生き方です。でも、これを続けることが出来なければ意味がありません。

続けるにはやはりそれだけの収入を上げていかなくてはなりません。そのためにも、仕事のクオリティを常に高める努力をし、クライアントから信頼される一流の税理士とライターになりたいです。
▽フリーランスの情報発信メディア「THE LANCER」より転載


<プロフィール>
1982年生まれ。和歌山で開業している税理士。同時にライターとしても活動中で、主に税金や会計に関するコラム記事を執筆。素人ですが無類のサッカー好きで、サッカーと税金をテーマにしたブログを運営中。夢はサッカーに関連するビジネスや税金をテーマとした書籍の執筆をすること。

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