インタビュー

フリーランスが希望の仕事に辿り着くために有効な受注スタンスとは

投稿日:2017年8月31日 / by

断らない姿勢が拡げるネットワークという名の可能性

ちょっとした出来事や助言で、その後の仕事が大きく変わることがあります。フリーライターの安藤あつしさんは「仕事を選り好みするのではなく、依頼は全て受けてみるべき」というアドバイスを受け、素直に実践。その結果、大きく仕事の幅が広がりました。(powered by THE LANCER編集部)

仕事を断らないことで、みるみる表れた成果

まだライターを初めて間もない頃に、「転職をすることになったので、経歴・プロフィールをまとめて欲しい」というご依頼をいただいた時のことです。このクライアントさんは、外資系企業で企業法務をしている方で、キャリアアップのために転職先を探しているとのことでした。

色々なお仕事をなされてきた方なので、その経歴をまとめて魅力が伝わるようなプロフィールになるように、意見を聞きながら作成していきました。

簡単な作業でしたので、時間はかからず仕事はすぐに終わったのですが、仕事の合間にした雑談中に頂いたアドバイスが、僕のライター人生の礎になっています。それは、“仕事を断らない” ということ。

クライアントさんは、「やり始めたばかりなら、仕事を断らずにいろいろな経験をするのがいい。そうすれば、適性が見えてくるし、幅が広がる。不遇なことも理不尽なことも一通り経験したら、それも財産になる」と仰ってくださりました。

業界こそ違いますが、考え方や行動なども尊敬できる方でしたし、どの仕事にも通じる言葉だと思ったので、僕はその日からアドバイス通りに “仕事を断らない” を実践してみました。すると、徐々にその成果が表れはじめたのです。

断らないことで、仕事を覚え、仕事の質も向上

アドバイスをもらった日から、「断らないスタンス」を掲げてお仕事を受注。あまり興味のない、割に合わないことでも、いただいた仕事はとにかくやってみました。

その一つに美容記事があったのですが、最初はまったく興味も知識もなく、正直やりたくないお仕事でした。しかし、クライアントの助言“断らない”をモットーにしていたので、お受けすることにしてみました。

すると、最初こそ全く知識のない美容記事に苦戦しましたが、続けていくうちに内容の理解が進み、興味が出はじめ、美容記事を書くことが楽しくなっていったのです。

仕事を終える頃には知識が身について、ちょっと美意識が高い系の男子に変身していました。以前の僕は、「男なら、顔も頭も石けんひとつで十分」というほど美容に無頓着でした。

それが、美容記事の執筆をはじめてからというもの、コンディショナーを覚え、スクラブ洗顔を覚え、しまいにはピーリングまでやりはじめる始末……。

もちろん、記事を執筆したことで知識が増えたので、さらなる美容系の記事の受注につながりました。書き続けたことでライティングの技術も向上。他の記事の受注も増加しました。

幅が広がったことで巡り合えた求めていた仕事

仕事を断らないことで、自分がやりたかった仕事にも巡り合うことができました。断らずに引き受けた美容記事を続けていると、ある時クライアントから「医療分野の記事も書いてみないか?」というオファーが来たのです。

僕は、普段、法律記事の執筆をメインにしています。法律記事を書く際、医療過誤など医療知識なしでは語れない分野もあります。

医療知識が身につくことは、メインの法律分野の知識が広がることにも繋がるのです。ですので、医療記事のお仕事は、とても嬉しいオファーでした。

もちろん、専門分野の記事ですから、勉強をして知識を入れてからの執筆になるわけですが、その過程も苦にならず、とても充実した時間を過ごせました。

執筆したのは免疫機能の記事だったのですが、健康記事で得たNK細胞・樹状細胞などの知識があったので、それも理解の助けとなって無事執筆を終えることができました。

僕には、医療系の資格も経験もありませんで、最初の美容記事を断っていればできなかったお仕事です。

結婚式で歌う!? つながりが引き寄せた意外な仕事

他にも、お世話になったクライアントから、結婚式での歌唱という謎のお仕事(?)までいただいたこともありました。

僕がバンドをしていると話したことを、覚えてくれていたそうで、クライアントから「結婚式なのだけど、余興をやれる人間がいない。そういえば、君はバンドをやっていたよね? じゃあ、結婚式で歌ってくれないか」というお誘いがきました。

僕は、もともとライブハウスや路上で歌ったり、EXILEのヴォーカルバトルオーディションにも参加するほどの歌好きでしたが、素人です。

プロでもないのに、まさかクライアントさんの結婚式で歌うことになるとは夢にも思っていませんでした。一緒に連れ立った元ボイストレーナーの先生と共に、報酬もご祝儀相場で頂いて恐縮したのを覚えています。

歌えて、報酬がもらえたことも嬉しかったのですが、なによりそういう場に呼んでくださったことをとても嬉しく思いました。

仕事を断らないことは、“人とつながる”。 そういうことなのかな……とも思ったできごとでした。

選り好みしないでやってみる姿勢! が大切だと感じた

クライアントのくれた助言“仕事を断らない”を実践したことで、選り好みしないで、なんでもやってみるという姿勢が身につきました。換言するなら、チャレンジ精神が身に付いたということでしょうか。

最低限のやりたくないものを決めたら、あとはやってみる。特に、始めたばかりの頃は右も左も分からないわけですから、「やりながら成長して行く」。これしかないと思います。

経験がない状況を脱するには、仕事を断らないという姿勢はとてもよかったと思っています。そして、断らないことで得られた最大のメリットは、経験です。経験があることで、ライターとしての幅が広がりました。

僕がメインとしている法律記事の執筆はどうしても堅苦しくて、読む気が失せてしまう文章になりがちなのですが、いろいろな記事の執筆を経験したことで、読みやすくする技術を覚えました。

それでも、まだまだ未熟ですが、当初よりは各段に良くなったと思っています。今後はさらに精進して、この言葉をくれたクライアントに恩返しができるようなライターになりたいと思っています。

▽フリーランスの情報発信メディア「THE LANCER」より転載

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