空き時間に自分を磨きながら稼ぐ方法
自称・武器がない人ほど使うべし
自分には特別なスキルはない。そうした理由でいまの状態から一歩前へ出ることをちゅうちょする人は山ほどいるだろう。では、あなたに「空き時間はありますか?」。この質問に「ない」というほど忙しい人には、そもそも無縁だろうが、実は「空き時間」を売るサービスがある。レレレの「タイムチケット」だ。
仕組みはシンプル。サイトに登録し、空き時間を公開し、提供できる内容と価格を提示するだけ。購入者は、「いい」と思えば、その人の「時間」を買う。30分単位で販売され、「企画アイディアを全力で考えます!!」(1,000円)、「何でもインタビューしてください」(500円)、「ボードゲームで盛り上げます」(3,000円)といったテーマとともに売り出されている。
「独立とか起業する上でちゅうちょする方は、『自分にはスキルがない』というのですが、何年も会社で働いてればなにかしらの武器はあるハズです。ここでチケットを販売する中で、それが何か、どうすればそれを売り物としてアピールできるか。そういうことを考えるきっかけにもなればいいなと思っています」と同社山本大策社長は話す。
自分を見つめ直すきっかけにも
個人でも稼ぎやすくなったいわれる昨今。だが、現実にはなかなか難しい面はある。それでも、踏み出さなければ何も始まらない。「時間を売る」。山本代表の着眼は、一見お金への換金が難しそうなものを売り出すことをきっかけに、個人が自分の価値を見つめ直すことに置いている点で、単なる手軽なお小遣い稼ぎサービスとは一線を画す。
タイムチケットでは、チケット販売者と購入者をそれぞれ「ホスト」と「ゲスト」としている。これは、あくまでも、両者の関係をイーブンにするためだ。「こういうサービスってお金を払った方が上、みたいな感じになりがちですが、そういう価値観を変えたいと思っています。空いた時間を提供しているのに、その時間にお金をもらったからと受け身になると、なんだか受託みたいで違うなと思っています」と山本代表。そうしたこともあり、ホスト側も金儲けの側面以上に奉仕するというメッセージも込め、最初から寄付が料金に含まれる設定となっている。
ネットの利便性を活用することで、不特定多数の人をマッチングすることが簡単になり、そうしたサービスも多数リリースされている。だが、対面なしの利便性の一方で、その弊害も出始め、妙なギスギス感も広がり始めている。基本リアル対面での完結というスタイルも含め、個人が自分を武器に稼ぐための第一歩として活用するには無限の使い方を秘めたサービス。それが、この「タイムチケット」といえそうだ。