働き方

介護福祉士の資格ってどんなの?

投稿日:2014年5月13日 / by

介護福祉士の仕事とは?

jijii1

高齢者や障碍者などに対して、入浴、排泄、食事などの介護や日常生活の自立支援を行うとともに介護者への介護の指導なども行い、在宅、施設を問わず、幅広い活躍の場がある。

介護福祉士の仕事は、高齢者や障がい者など日常生活を送ることに支障がある人の、ライフサポートから精神的なケアまでを幅広く行っている。介護福祉士が行う仕事は、大きく3つに分類することができる。

身体介護を行う

介護福祉士の仕事は、大きく身体介護と生活援助に2分される。身体の介護か、それとも生活の援助に関わる仕事なのかによって分類されているが、とくにこの身体介護は、介護福祉士のメインとなる仕事と言っていいだろう。

介護福祉士は、入浴・食事・着替え・移動・起床・就寝・外出・服薬・清拭・体位変換などにおいてあらゆる場面での介助を行う。このように、高齢者や障がい者のサポートを行うことが介護福祉士の仕事であり、また身体介護なのだ。

生活援助を行う

生活援助は身体的な介護とは違い、サービス利用者の身の回りの世話を行うもの。食事を作ったり、掃除をしたり、買い物へ行ったりと、サービス利用者が自分ではできないことを代わりに行う。ただし家政婦ではないため、基本的に利用者以外の生活援助に当たる行為は行わない。

相談や助言を行う

介護をしている人、例えば介護を必要としている人の家族の悩みを聞いて、適切にアドバイスをすることも介護福祉士の仕事だ。介護福祉士が持っている専門的な介護の知識を伝えることで、少しでも悩んでいる人の負担を取り除く。また、高齢者や障がい者と密にコミュニケーションを取って、個々が持つ悩み相談に乗ることで、それぞれがイキイキと日々の生活を送れるように努める。

介護福祉士試験を受けるには受験資格が必要

厚生労働省によって、介護福祉士になるための資格取得方法が定められている。

○特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの介護職員として、3年間以上(実働日数540日以上)介護等の業務に従事した人

○高校、あるいは中学において福祉の教科目と単位を修めて卒業した人

○定められた福祉系の専門学校を卒業した後、介護等の業務に9ヵ月以上(実働日数135日以上)従事した人

という3つの方法が定められている。介護福祉士になるには、この中のどれかの要件を満たさなければいけない。

これらの要件を見る限りでは、すでに老人ホームで介護職に従事している人にはとくにおすすめの資格だ。すでに3年経過しているのならぜひ介護福祉士の資格を取得して欲しい。

介護福祉士の資格を取るメリット

介護職に就くために、決して介護福祉士の資格が必須というわけではない。ここでは、介護福祉士の資格をとっておいたほうが良い3つの理由を紹介する。

国家資格である

介護福祉士は国家資格であるため、その信頼性は保証されている。そのためどこへ行っても通用し、転職する際も自分のスキルを証明する大きな武器となる。

給与や待遇がよくなる

介護福祉士の資格を取ることで、資格手当が支給される場合がある。例えば毎月1万円の資格手当が支給されるところもある。

就職・転職が有利になる

介護職の求人を見れば分かる通り、応募条件の項目では有資格者と明記されている場合が多い。特に正社員の募集となれば、国家資格である介護福祉士の資格を持つ人が求められる。

介護福祉士の資格の取り方については、こちら(http://w-kawara.jp/licence/become-a-careworker/)で詳しく紹介しています。

介護福祉士の将来性

介護業界では、人手需要が増えるだけでなく、職場環境もより良いものへと変化していくと見られている。

4人に1人が高齢者に

内閣府が発表した平成25年版高齢社会白書によると、平成24年の65歳以上の高齢者人口は3,079万人で、全人口に占める割合は24.1%とのこと。前年の23.3%と比較すると、確実に増加の傾向にある。さらに高齢者人口は、団塊の世代が65歳を迎える平成27年には3,395万人となり、4人に1人が高齢者となる計算だ。

そもそも人手不足といわれる介護の現場だが、この数字を見ると、今後も人材の需要が増すことは確実だ。そして、多くの人材が必要とされているからこそ、指導・管理する立場として高い専門性を持った介護福祉士の需要が増すだろう。

これからの介護福祉士は、国民の福祉サービスの充実・向上の中心的役割を担っている資格者として、(1)豊かな感性、(2)洞察力・情報分析能力、(3)介護目標・計画の立案能力等が厳しく求められ、チームケアの一員として高い評価が得られるよう努力することが必要です。

介護福祉士の資格を持っていることで、介護の現場で働くだけではなく、介護のスペシャリストとしてより幅広い仕事が求められるようになるのだ。

介護福祉士の待遇改善の兆し

介護現場では、以前から労働条件の悪さが問題となっていた。全労連「介護・ヘルパーネット」が2014年に発表した調査結果によると、「こんな仕事、もうやめたい」と思うことがあるか」という質問に対し、「思う」(「いつも思う」+「ときどき思う」)と回答した人が57.3%という結果となった。

中でも「今の仕事をやめたい理由」に対して、44.7%の人が「賃金が安い」という理由を挙げている。この賃金の問題に関しては、介護現場において常々、給与が労働に見合わないと言われ続けていた。

しかし、このような状況を改善すべく、国は2015年度までに介護職の給与アップを検討する段階に入っている。介護業界の人手不足を補うには、職場環境を魅力的なものにするしか方法がないからだ。

具体的な施策として、国が2012年度に取り組んだ「介護職員処遇改善加算」を引き続き拡大することになりそうだ。2012年度は、介護職員の給与アップを中心とした職場環境改善に取り組んだ事業者の報酬を増やすという制度で、具体的な効果につながった。

国単位で介護業界の環境改善に取り組んでいるため、今後は、職場環境や給与は具体的な成果をもって改善されていくだろう。

読み物コンテンツ

働き方白書について
仕事相談室について
極楽仕事術について
三者三様について
戦略的転職について
用語集について