働き方

なぜ働き方改革実現に採用力が不可欠なのか

投稿日:2017年2月22日 / by

プロ・リクルーター浸透を目指す初のカンファレンス

いい人材が採れない。人口減少を背景にした労働力不足もあってか、こうした声が人事周辺から漏れてくる。だがもやは、その原因を人口減少だけに押し付けているようでは、働き方改革はおろか、企業の存亡すら危うくなるかもしれない…。

産業構造の変化で求める人材が変質したことを解説する宮内氏

2017年2月22日に都内で開催された「プロ・リクルーターカンファレンス2017」(主催=ビズリーチ)では、有識者、先端を行く企業の人事担当者らが知見を披露。いまだ旧来型の採用スタイルにすがる企業が薄々気づいている不都合な真実を白日の下にさらしつつ、窮地脱出のヒントを示した。

日本でダイレクトリクルーティングを開拓したビズリーチの南壮一郎社長は、冒頭のあいさつで「海外では採用のスペシャリストであるプロ・リクルーターがあらゆる手法を用い、能動的な採用をしている。一方、日本では依然、一部サイトや紹介会社に任せきりなっている企業がみられる。このイベントがそうしたスタイルを転換するきっかけになることを願い、人と企業の活性化により、新しい時代の働き方を支えていきたい」と力説した。

かつての採用が通用しないことを示す“不都合な真実”

次に登壇したオリックスのシニア・チェアマン宮内義彦氏は、「これからの経営に必要な人事・採用のあるべき姿」のテーマで基調講演。「これまでは組織において、同質であることが求められていた」と1990年ごろまでの製造業主体の成長時代から一転し、現在はサービス産業が主体であり、「レベルの高い異質の人が必要」と産業構造の変化に伴い、必要人材に求められる資質が根本から変質していることを指摘した。

カンファレンスではその他、データ分析による採用手法であるピープル・アナリティクスによる採用の変化やプロ・リクルーターによる人材獲得のノウハウ、急成長企業メルカリなどの採用戦略、戦略人事における人材戦略など、最新の採用事情が公開された。

もはや世界ではリクルーターが採用を左右することは常識と指摘する服部氏

クロージングセッションでは、横浜国立大学大学院国際社会科学研究院准教授の服部泰宏氏が、採用学の観点からプロ・リクルーターの必要性を解説。世界の研究動向から、リクルーターが採用の成否を左右することがもはや常識と明言。その上で、日本の採用は今後、人事担当者の「局所的」な活動から企業全体の活動との整合性をもつ、「全社的」なものへと進化すると展望した。

産業構造と社会構造の変化。そして、テクノロジーの進化。もはや、労働の現場が成長時代から変質しているのは自明だ。徹底した同質性により極めた日本の強みは、今や弱点といっていい。復調には、方針の180度の転換が求められる厳しい情勢だが、やるべき事はハッキリしている。働き方変革の声が大きいが、同時に採用変革による人材確保をなおざりにしては、絵に描いた餅にしかならないだろう。

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