働き方

旅好きが殺到する、“旅を仕事にできる”マッチングサイトが誕生した理由

投稿日:2017年2月3日 / by

旅を仕事にする求人サイト「SAGOJO」とは

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複業への関心が急速に高まっている。本業プラスアルファの仕事に携わることで、自分を磨き、さらに本業へも還元する。労働人口減少を背景に働き方が進化する中で、仕事の意味や価値も大きく変わりつつある。SAGOJO は、旅を仕事にする求人サイト。その言葉通り、旅をしながら収入を得られる案件を調達し、旅人や旅行好きに新たな選択肢と可能性を提示している。

旅を仕事にするサイトはなぜ生まれたのか

複業を成功させるポイントしてよく言われるのが「好きを仕事にしなさい」。好きなことなら、主体的になれるし、続けやすい、という理屈だ。確かにその通りかもしれない。だが、好きなことがお金になるかどうかは別問題。ブログや動画配信を活用する手段があるといっても、根気のいる作業であり、成功する保証もない。

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「穴場スポットの写真を撮るだけ」、「地方に滞在してその魅力を伝える」、「北海道の旅人ライター募集」…。SAGOJOに並ぶ案件は、いずれも旅が絡んだものばかり。旅行好きにはたまらない案件が揃う。旅が趣味という人は少なくない。だが、それを仕事と結びつけるのは難しい。SAGOJOは、その困難に着目し、そこに価値づけすることを目的に立ち上げられた。

「旅の力は、行った国や地域のことを自分ゴトにしてくれることにある。これはすごいパワー。でも残念ながら、多くの人がいろいろな事情から旅をするという選択肢を選びづらい状況にある。このサービスを立ち上げたのは、そこを変えたかったから。そのために(1)旅の価値を上げ、(2)誰もが旅をできる世界をつくり、(3)ひとつの場所に捉われず、自分の好きを仕事にする働き方を実現する。この3つを実現したい」と同社代表の新拓也氏は、サービス立ち上げの経緯を明かす。

旅好きにはたまらない一石二鳥の機会創出

旅をするにはお金がかかる。旅をするには時間が必要。この2つは、特に会社員にとって、旅をする上でのネックだ。(3)は、フリーランスの場合、意外に困難だったりする。こうした旅を躊躇させる要素を一気に解消するプラットフォームが、SAGOJOといえる。旅で得られる情報やコミュニケーションをお金に転換し、案件として掲載。旅人にとっては、旅がお金になり、仕事になるまさに旅と仕事の融合ーー。旅人や旅好きにはたまらないマッチングの仕組みが、SAGOJOなのだ。

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SAGOJO立ち上げの目的を語る新代表

旅好きの心をくすぐり、ガッチリとそのハートをつかんだ同サイトは、開設1年に満たないながら、すでに3500人以上の登録者を獲得。“仕事待ち”が大量発生するうれしい悲鳴をあげている。現在までの登録者の内訳は、概ね、次の3タイプ。(1)年間のほとんどを旅に費やす旅人、(2)会社勤めだが週末に頻繁に旅に出るヘビートラベラー、(3)フリーランスだ。ボリュームゾーンは(2)で、まさに昨今の複業増大時代にマッチ。今後、さらなる登録増が見込まれる。

本当に旅好きなだけで仕事をこなせるのか

もっとも、旅が好きというだけで本当に“仕事”をこなせるのか。そんな不安が頭をよぎるかもしれない。その点について、新代表は次のように解説する。「現状はコンテンツ作成が中心で、そうした実績がある方が有利なのは確かです。しかし、出来る限り仕事の種類を増やす方向ですし、単価は下がりますが穴場スポットの撮影といった簡単なお仕事もあります。実績がなくても気軽にご応募ください。将来的には、バイヤーや現地調査といったコンテンツ制作以外のシゴトも旅人にお願いしていきたいと考えていますし、ご提案いただいて一緒に発展させていければと思っています」。

広報スタッフの鼈宮谷(左)氏も海外経験豊富で旅への情熱にあふれる

広報スタッフの鼈宮谷(左)氏も海外経験豊富で旅への情熱にあふれる

新代表はさらに、単価を上げるポイントも教えてくれた。「やはり個性があるといいですね。専門性があれば、旅との掛け算でオリジナリティが出ます。SNSでの拡散性があれば、クライアントには喜ばれます」と新代表。この辺りは、個人が副業で成功する極意に通じる部分といえるだろう。

加えて同社では、仕事のマッチングサイトとして、特にコンテンツ作成ではオリジナリティにこだわり、ほとんどの人選プロセスで面接を挟むなど、品質面を重視。企業としても単価を上げる努力を惜しまない。その結果、一定レベルの単価をキープし、発注先としてのリピート率も6割を超えるという。

将来的には転職分野進出も視野

<旅の価値向上>というミッションの延長線上には、旅によるキャリアップ支援も視野に入れる。「旅というとフラフラしていて、休暇やドロップアウトのイメージがつきまとう。でも、海外旅行なら語学はもちろん、異文化対応、コミュニケーション力など、ビジネスで活躍する人材として成長する要素がたくさんある。そうした部分をキチンと評価し、帰国後の転職などにつなげられる展開も考えています」と新代表は、今後の展望を明かす。

旅が持つチカラを体感するからこそ、SAGOJOは生まれた

旅が持つチカラを体感するからこそ、SAGOJOは生まれた

1人が複数の仕事を掛け持つ複業時代が本格到来の兆しだが、今後、「働く」の選択肢はどんどん多様化していくだろう。一方で、なかなかきっかけをつかめず、身動きが取れない人も当然出てくるハズだ。旅という身近な娯楽を価値に転換するSAGOJOのアプローチは、とりわけ呪縛に縛られているワーカーにとって、多くのヒントが詰まっており、複業の手始めとしてトライするにはうってつけの“教材”といえるだろう。

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