働き方

働き方が変われば、採り方も変わる

投稿日:2017年4月21日 / by

働き方改革はどこへ向かい、何をもたらすのか

一括採用から柔軟な個別対応型へ

複業採用。複業先として、企業が求職者に呼び掛ける異例の採用を実施したのはサイボウズだ。働き方改革で先端をいく企業だが、それにしても異例の採用スタイルといえるだろう。

同社は、複業採用実施について、次のように見解を示す。

「サイボウズは2012年より社員の複(副)業を認め、個人の自立と多様な働き方の実現を目指して 取り組みを続けてまいりました。政府の働き方改革が急速に進む中、世の中的にも複(副)業に対して前向きな流れが生じており、このタイミングを好機と捉えて『複業採用』として改めて打ち出すことに致しました」。働き方という地盤に発生した地殻変動が、さまざまな方面にひずみをもたらしていることを象徴するようなアクションの1つといえるだろう。

複業採用に追随する企業も現れ、複業容認企業が大増殖する予感がプンプン漂う。それを見越したような組織も誕生した。フリーランス協会だ。フリーランスとパラレルワーカーに加え、企業も含めた組織で、2017年4月に本格発進した。

基本はフリーランスの「安定」のサポートだが、パラレルワーカー増大もあり、複業支援企業も取りこむことで、拡大に伴う環境整備を円滑に進めていく意向だ。

従来の真逆をいく働き方改革だからこそ、採り方も変わる

会社員が、本業の傍ら、他企業でも働くというのは、従来では考えらえないスタイルだ。だが、企業にとっては、それで優秀な人材を確保できればOK。複業ワーカーにとっては、将来へのリスクヘッジと報酬増、自身の成長などのメリットがあり、まさにウインウインの関係が構築できる。リスク以上にメリットが大きく、拡大の阻害要因はみあたらない。

複業や兼業は、政府が働き方改革でも検討しているテーマのひとつで、今後ますます増大していくだろう。日本の「正社員」という雇用形態は、業務領域があいまいで、企業に都合よく柔軟で、働く個人には身動きのとりづらい硬直性がある。だが、実績や能力の可視化が求められる複業の増大は、自ずとスペシャリストを顕在化させ、ジョブ型へ寄っていくことにもつながることになる。

そうなれば、難題の同一労働同一賃金の解決策が思わぬ形でみえてくる可能性もある。<この仕事に対し、このスキルでこれができれば○○円>。そうなれば、自ずと“相場”が形成される。こうした流れは、時間より成果にもつながっていくだろう。「非正規」というどことなくネガティブな概念は、スキルがベースになることで薄まり、スキルが突出していれば、雇用形態に関係なく稼げるという印象が強まる。これはまさに、総理が明言した「非正規という言葉をなくす」という発言とシンクロする。

従来の働き方の真逆をいく働き方改革は、いずれもがバラバラの様で、実は一本につながっている。だからこそ、働き方改革は俯瞰しながら進めることが重要となる。対症療法的でなく、明確なゴールを設定し、そこへ向かってバードアイで進捗を確認しながら、的確に施策を組み合わせていく。そうやって働き方改革に臨めば、「複業採用」という取り組みもトリッキーでなく、経営戦略の一環としてごく自然に実施できるハズだ。(続く

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