働き方

企業規模の概念を“超越”する次世代型企業のヒミツとは

投稿日:2017年10月4日 / by

弾力化する職場と雇用のカタチVol.9

次世代企業のひとつのカタチを示す組織形態

職場弾力化は、社会/産業構造の変化に押されるように進む必然の潮流といえる。少子高齢化による労働人口減少、それに伴う多様な人材活用の必要性などが、従来の企業と社員の関係性や考え方を一新。組織形態も、そうしたスタイルにフィットすべく、つながりの強いピラミッド型から、フラットで緩くつながるプラットフォーム型へとシフトしている。

新しい企業の在り方に積極的にチャレンジする鈴木代表

イマクリエは、こうした潮流に乗って生まれた次世代型の企業のカタチといえる。“先進的なテレワーク型プラットフォーム”。同社は自社をそう表現する。その中身は、多様な業務をアウトソーシングで受注。それを同社に登録する約2,000人のテレワークメンバーに振り分け、業務を実施。同社は、フォローとして、各メンバーのトレーニングも行う。

クラウドソーシングと同じではないのか? そんな疑問を持つ人もいるだろう。以前に紹介したイーライフにも似ている。そんな印象があるかもしれない。どちらかといえば、派遣会社に近いが、それとも違う…。大きな特徴は、確かに会社組織ではあるが、カッチリしたカタチなく、まるでアメーバーの様に極めて柔軟ということだ。

同社が軸とするのは、テレワークを活用したアウトソーシングサービス。例えば、アウトバウンドコールやカスタマーサポート、各種アシスタント業務など多岐に渡る。これらを登録のテレワークメンバーが対応するが、必ずしも全員がスペシャリストというわけではない。各自がそれぞれ異なるキャリアや強みを持っているが、スキルが不足する人材には同社が研修などで教育をし、育て上げていく。

つまり、同社は、働く側にとっては、職場であると同時に、新たなキャリアを積み上げる教育の場でもある。経験者を採用すれば、即戦力としてすぐに収益をもたらしてくれる。だが、同社は必ずしもそこにはこだわらない。なぜ、あえてそうした部分にコストをかけるのか。そこが、同社が自社を“先進的なテレワーク型プラットフォーム”と表する理由といえるだろう。

「このスタイルにしている理由は大きく2つ。1つは、そもそも働き方はもっと多様性があっていいと思うから。もう1つは、1人1人がイキイキ働ける職場を作りたいから」と同社鈴木信吾代表は説明する。極めてシンプルだが、経営側として、働く側の意向に最大限に寄った、非常に柔軟な考え方だ。

規模の100倍の案件受注も可能なアメーバ企業

キャリアにこだわらないことで、自ずと門戸は大きく拡がる。育児中のママや要介護高齢者を抱えるミドル以降などでも、気軽に応募できるだろう。テレワークという働き方によって、働く上での物理的ネックを解消し、誰もがイキイキ働ける環境を実現する--。こうしたスタンスだから、同社には知名度はほとんどなくても多くが共鳴し、人材が集まってくる。ライフスタイルを軸にする働き方を実践しているから、潜在的な労働人材も掘り起こせる。

働き方改革にも積極的な鈴木代表が見据えるのは、登録者のさらなる増大だ

労働人口の減少で人手不足は深刻化している。そうした中、そこに内包する課題をことごとくクリアにするような同社の人材や採用のスタンスは、痛快なほどに合理的だ。「社員15人の我々の規模では受けられる案件の数は限られる。だが、この体制が確立されていることで、その100倍規模の案件もこなすことも可能な体制が実現している。今後、登録メンバーをもっともっと増やし、働き方変革にうねりを起こすくらいまでいきたい」と力を込める鈴木代表。その視線は、大きな野望へと向けられている。

変革という言葉を使うだけでなく、実際に画期的な仕組みも導入している。正社員でないメンバーは、主に時給制だが、なんと報酬は全国一律だ。北海道でも四国でも九州でも東京と同じ。このアドバンテージは、地方人材の掘り起こしにかなり効力が期待できる。実際、地方の登録メンバーも多く、同社は柔軟な働き方の普及に一役買っている。

アメーバーのように柔軟で、臨機応変に形を変えながら、「働く」の可能性を追求し続ける同社。請け負う業務は主に企業の人材不足をカバーする領域だが、そのクライアントには大企業も増大している。それは、突き詰めれば、間接的にワークシェアを実現していることにもなる。その意味では同社は、外部から働き方改革を後押ししている側面があるといえる。成長とともに弾力を増す同社に受け皿としてのリミットはなく、知らぬ間に働き方の景色を一変させることに貢献する“企業”となっていても不思議ではないかもしれない。(続く)

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