働き方

スタートアップ不毛の日本に世界有数のグローバルベンチャーキャピタルが初上陸

投稿日:2017年10月27日 / by

なぜ日本ではスタートアップが育たないのか

日本でスタートアップが育たないといわれて久しい。会社勤めを辞め、独立・企業する人は増えているが、個人事業主レベルに留まりがちだ。こうした人材のネットワークが徐々に広がり、クラウドソーシングなどのプラットフォーム上で緩くつながる環境も整いつつあるが、イノベーションという観点では、次元が違う感覚がある。

渋谷

なぜ、日本ではスタートアップが育たないのか…。その理由として日本の文化的背景を指摘する声もある。実績重視や失敗を許容しない風土など、新たなチャレンジを許容する文化が日本にはないという文脈だ。そうした側面も確かにあるだろう。だが、その理由はもっとシンプルだ。起業家を育てるエコシステムがない。それが抜本的な原因だ。

1990年代後半に提唱された「渋谷ビットバレー構想」。その当時、確かに渋谷にITベンチャーが集積し、サーバーエージェントやライブドア、DeNA、そしてグーグルやアマゾンも最初の拠点として渋谷を選択した。だが、たいていは成長すると“卒業”していく。渋谷がさらなる成長を促進するインフラを備えていないからだ。

エコシステム

2017年11月1日、いまだビットバレーとして多くのITベンチャーが集積する渋谷に、こうした課題を埋める注目施設が誕生する。「Plug & Play SHIBUYA with 東急不動産」だ。あくまで仮称だが、Plug & Playと東急不動産がタッグを組みオープンするインキュベーション施設となる。2020年までに100のプロジェクトを実行する「SHIBUYAスタートアップ100」の第一弾プロジェクトして、始動する。

渋谷ビットバレーも“大規模開発”を実行

施設自体はコワーキングスペースに過ぎないが、ここが日本のスタートアップのグローバルへの拠点となる――。そう言い切れるほど、同所にはあらゆる要素が備わっている。そのコアとなるのが、Plug & Play社だ。同社は、シリコンバレーを拠点にする世界トップレベルのグローバル・ベンチャーキャピタルで、業界をけん引する大手企業や政府・大学機関と一丸となり、革新的技術やアイディアを持ち、数多くのスターアップ支援を行っている。

渋谷100

左から中里氏、岡田氏、久田氏、黒川氏

日本初進出する同社の日本エリア代表の中里フィリップ氏は、渋谷を選んだ理由を次のように明かす。「スタートアップイノベーションの中心と位置付けられる渋谷にはシリコンバレーと同じ文化を感じる。渋谷活性化を企図する東急不動産のビジョンにも共鳴している。我々のノウハウを活かし、渋谷をより色鮮やかな都市にしていきたい」。

スタートアップを育てるノウハウを熟知する同社は、同施設を拠点に、スタートアップの育成から資金サポート、企業とのマッチングなど、これまでに蓄積してきた成長に必要な要素を惜しみなく投入。まさにインキュベーション施設として、「スタートアップが育たない国」のイメージが世界的に定着している日本の悪評を覆すべく、さまざまな支援や施策でビットバレー・渋谷をホンモノへと“育成”していく。

協業する東急不動産も、スタートアップの全面支援に本気の体制を整える。スタートアップのインフラ面の支援として協業スペースを提供。小規模から大規模まで幅広く用意することで、渋谷への定着をバックアップする。大企業やスタートアップ同士の協業も創出する。さらに資金面でも「SHIBUYA Innovation Program」を創設。スタートアップとの業務提携や出資等をスムーズに行うことで、産業創出を促進する。

コワーキングスペースながら、路面に面する1階に位置する「Plug & Play SHIBUYA with 東急不動産」は、誰もが気軽に立ち寄れることを考慮してのもの。新しい革新的な技術が生まれ、その情報が常に発信され、誰もが気軽に試せる場。企業同士の協業も含め、常に何かが生まれる場として誕生した同所が、日本のスタートアップにまとわりつく悪評をどこまで払拭できるのか。100年に一度の再開発の行方とともに、今後の成り行き大いに注目される。

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