働き方

ほとんどの人が気付いていない日本人が楽にならない原因とは

投稿日:2017年12月11日 / by

変人・安田の境目コラム

時間がたつほど楽になるのが正しい努力

徹夜で仕事をやり続ける人。毎日8時間、必ず睡眠を取る人。選り好みせず、どんな仕事でも受ける人。自分がやりたい仕事しか、受けない人。徹夜して、どんな仕事でも受ける人と、よく眠り、仕事を選り好みする人。どちらが、頑張っていると言えるのでしょうか。私なら、間違いなく後者だと、答えます。

でも一般的には、頑張っているのは、前者。好き勝手、適当にやっているのが、後者。というように、分類されてしまいます。日本人は、苦労する人々が好きなのです。それは、明らかに間違いです。たとえば夏休みの宿題。毎日、少しずつ、コツコツやる人と、最後の一週間、徹夜でやり続ける人。どちらが、頑張った人なのでしょうか。

両方とも、頑張っている。頑張る方法、頑張るやり方が、違うだけ。確かに、そのような見方も出来ます。でもそれは、正しい努力だとは思えません。正しい努力と、間違った努力。その違いは、時間と共に明確になります。

間違った努力をすると、時間が経つほどに、しんどくなっていきます。正しい努力をすると、時間が経つほどに、楽になっていきます。間違った努力は、体力とやる気を、どんどん奪い取っていくから。正しい努力は、スキルとやる気を、どんどん蓄積してくれるから。

なぜ多くの人が間違った努力をしがちなのか…

つまり、正しい努力は、ずっと続けられる努力であり、間違った努力は、長くは続けられない努力だということ。では、正しい努力をする為に、私たちは、何から始めるべきなのでしょうか。その答えは、制約です。やるべき事と、やらない事。それを明確にし、そのルールで自分自身を縛るのです。

毎晩22時には、必ず寝る。午前中は自宅で働き、17時以降は仕事をしない。これは私自身を縛るルールです。このルールを守る努力。それは想像よりも、ずっと大変です。短期的に考えるなら、残業したり、睡眠時間を削ったりする方が、ずっと楽です。
でも、それでは、長続きしない。どんどん疲弊することが、目に見えている。だから私は、どんなに不便でも、どんなに大変でも、正しい努力をするのです。

頑張っているけど、ぜんぜん楽にならない。今、日本人は、皆そんなことを言っています。それは、驚くことに、日本人の大半が、間違った努力をしているからなのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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