働き方

あなたの会社に人材が集まらない理由を教えます

投稿日:2018年1月22日 / by

変人・安田の境目コラム

新卒採用に覚える違和感の正体

私は長い間(20年以上も)、採用業界に身を置いてきました。新卒採用がいかに素晴らしいか、それを広めることに、全力を尽くして来ました。新卒採用は素晴らしい。今でもその考えは、変わりません。私は新卒採用によって、人間性が変わりました。なんと、社員愛まで芽生えたのです。今でも経営者として、新卒採用がしたいという思いがあります。

4月1日の入社式。あの素晴らしい空気は、今でも忘れられません。でもそれと同時に、違和感もあります。この国の、あの奇妙な、就職活動に対して。
それを求める、企業の採用姿勢に対して。そしてそれを下支えする、採用事業者に対して。

お前が言うか?と怒られそうです。でも、事実なのだから、仕方がありません。離れてみて、より明白になりました。やはり、どう考えても、おかしいです。みんなで一斉にスーツを着るとか、似たようなエントリーシートを書くとか、もちろん、それも変です。

でも、私が感じるのは、もっと根本的なもの。もっと根っこにある、違和感。それは、私の仕事観から来ています。というよりも、人生観。
仕事こそが人生である、という信念。私にとって、仕事は生き甲斐です。これほど楽しい遊びは、絶対に他にはない。そう確信しています。

人が集まる会社とそうでない会社の境目にあるもの

でも多くの人は、そうは思っていません。生きる為に、仕方なく働く。そう思っている人は、とても多いです。嫌な仕事も、辛い作業も、我慢してこなす。これはサラリーマンだけの話ではありません。何と、経営者までもが、仕事は辛いものだと思っているのです。嫌でも、辛くても、やり遂げるのが大人。そして自分は、それをやって来たのだと。

求人広告を出しても、人が集まらない。それは、仕事がつまらないからです。会社もつまらないし、社長もつまらない。だから人が集まらないのです。
この先、会社は間違いなく、二極化するでしょう。求人広告にお金をかけても、人が集まらない会社。求人広告など出さなくても、人が集まる会社。どちらが生き残っていくのかは、明白です。

上手く採用することなど、考えてはいけません。効果のある求人媒体を選ぶとか、良い求人広告を作るとか、採用ツールを整えるとか、面接を工夫するとか。そういう小手先の技術の問題ではないのです。広告など出さなくても、人が集まって来る会社。そこを目指す意外に、答えなどないのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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