働き方

イケてないオフィス=イケてない会社になる時代も遠くない…

投稿日:2018年7月13日 / by

働き方改革の祭典にみたオフィス変革の展望

職場がマズいと会社はヤバいーー。働き方改革の進展と並行し、仕事をする場としての職場が着々と進化を遂げている。働き方改革はもちろん、人材難、AIなど複数の要因が絡み合い、仕事を取り巻く環境が激変。オフィスも従来型からの変革を余儀なくされている。働き方に関するトレンドが凝縮された「第5回 働き方改革EXPO」(2018年7月1日~13日:東京ビッグサイト)からみえてきた、その現状と展望を探る。

“固定型”オフィスはもはや非効率の象徴

机がギッシリ整然と並べられた空間で、各社員が自席で黙々と業務に集中。その様子は、熱気と活気にあふれ日本の勢いを象徴するようだった――。残念ながら、過去の話だ。もはやこうした光景は、昨今のイケてる企業の日常とはいいがたい。

いまや職場はいかに個の能力を能力を最大化するかが重要に

ある者はカフェ風のスペースでゆったりと、ある者は洒落た空間で壁をホワイトボードに即席立ち会議、ある者は一人用ブースで作業に集中…。伸び盛りの企業では、こうした風景の方がスタンダードといっていいかもしれない。

両者の違いは、大量生産型の効率かいかに創造性を高めるか、に集約される。市場環境の激変で、昨今は製品やサービス開発において、「オリジナリティ」や「イノーベーティブ」が、重要ワードとなっている。統制型で思考は一律が望ましい環境下では生まれにくい発想が、昨今の開発の現場ではより重要性を増している。職場の進化は、そうした環境変化に適応するための必然の進化といえる。

さまざまな要因が絡み合い加速するオフィス変革の潮流

加えて、(1)働き方改革により生産性向上の必要性が高まり、(2)多様性にフィットする空間づくりの意識が高まっている。(3)優秀人材を確保するための魅力的なオフィスづくりの重要性も増し、(4)ルーティンワークのAI代替でより仕事に創造性が求められるようになっている…。こうした複数要因が絡み合い、オフィス変革の潮流は加速している。

そもそも、快適な職場なら通うのも楽しいし、仕事もはかどる。逆に無味乾燥した空間にピリピリムードだけが充満する職場で、高い生産性を期待するほうがおかしいだろう。日本オフィス家具協会が3,000人のワーカーに行ったアンケート調査では、「オフィス環境は仕事の成果に影響する」と回答した人が64.8%となっており、多くのビジネスパーソンが職場環境が生産性向上につながることを認めている。

最新のオフィス家具が生み出す創造性

インターオフィスの「Framery」は、北欧企業の製品(下)で、デザイン性に優れ、遮音性も高く、設置するだけでオフィス内に隔離空間を創り出す。2年前に輸入販売を始めたが、引き合いが強く絶好調。主に営業の電話用や社員の業務集中用などに活用されているという。実際、中に入ると静寂を感じ一転、別世界のようで集中力が一気に高まる。

オフィス内に設置するだけで隔離空間が完成。一人用もある

インテリアデザイン会社のドラフトが展開するオフィス家具ブランド「Ⅱ0Ⅰ°」は、新しいオフィスにふさわしい機能とデザインを備える創造的な家具だ。2人掛けのソファの背もたれはかなり高めで仕切りの役割を果たし、オープンでありながら集中しやすい空間が生み出される。一人用ブースは、前面が上まですっぽりと覆われており、誰にも邪魔されず業務に集中できる仕様となっている。

上部まで覆われたタイプは珍しく、集中度が一層高まる

「ルーティンワークがAIに代替され、すべての人が創造的であることが求めらる時代がやってきます。Ⅱ0Ⅰ°は、そんな時代にマッチした、働き方をもっと自由にするために誕生したブランドです」と同社はそのコンセプトを説明。ただ座る、作業するためでなく、目に見えない付加価値をもたらすことが、これからのオフィス家具には求められるということだろう。

機能性オフィスをビルごと提供する動きも

より生産性を高める空間としての職場をビルごと提供する動きも出始めている。新日鉄興和不動産は年2棟ペースで、中規模の高機能オフィスビルを展開。「昨今は、オフィスの綺麗さも採用における大きな要素となっています。そうしたニーズに合わせ、弊社では魅力的で生産性向上にもつながるオフィスとしてビルを設計、開発しています」と同社。共有スペースとして屋上庭園を標準で設置するなど、そこで働きたくなるようなオフィスづくりに力を入れている。

オフィスの進化はもはや必然の状況に(写真はイメージ)

ただ仕事をする場所だったオフィスは今は昔。昨今は、いかにそこで付加価値を生み出せるか。まさに創造空間として、オフィスにもデザインや機能性が求められる時代となった。リモートワークも広がり、オフィスの存在意義そのものが変化しつつある中で、仕事場としていかに魅力的で創造力をかき立てられるか。ソフト面の働き方改革が踊り場に差し掛かりつつある一方で、そのハード面を担う職場変革がその重要性を増している。

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