
デジタル時代をスマートに生きる情報発信の作法
変人・安田の境目コラム
「凄い人」はどうやってつくられるのか
私のことを本で知った。少なからずそういう人と出会います。本を出してきたことは、ひとつの誇りでもあります。出版には結構お金がかかるので、出版社も簡単には出してくれません。売れる見込みがなくてはならない。だからこそ、本が出せること、それが書店に並ぶことは、名誉なことでもあるのです。
実際、本を出している人は、「きっと凄い人なのだろう」という目で見られます。講演にもたくさん呼ばれます。私も本によって、凄い人だと思われてきました。今でもそう思ってくれている人がいるかもしれません。
でもそれはイメージであって、現実ではないのです。私の本が書店に並んでいても、私が凄いわけではない。これは謙遜ではなく、事実を伝えているだけなのです。
テレビに出ている人も、映画に出ている人も、特別に凄い人ではない。でも凄い人だと思われている。これが現実なのです。凄い人であることはもちろん大事。でも、凄いと思われることも、同じくらい大事なことなのです。イメージは現実の私の人生を、大きく変えてしまうのです。
なぜWebでの発信情報に労を惜しまないのか
私は今、ものすごい時間をかけて、webでの情報発信をやっています。発信している量は大したことはありません。ツイッターなら1日たった140文字。でもその140文字を精査しています。考えて、考えて、書き直して、納得いったものだけを発信する。そういう作業をもう6年間やっています。
ツイッターだけではありません。フェイスブック、ポッドキャスト、webコラム、web対談、webマガジン。ものすごく丁寧に発信しています。それはwebにおける私のイメージが、後々の私の人生を変えて行くと、確信しているからです。
本はいずれ劣化してなくなります。でもwebデータはなくならない。20年後、50年後、100年後の私。それを今コツコツと紡いでいるのです。
