
信用が基準になる素敵な社会がもうそこまで来ている
<変人・安田の境目コラム>
善行が完璧以上に機能する社会
情けは人の為ならず。などと言いますが、その言葉が今ほどふさわしい時代はこれまでなかったと思います。
ぜんぶ自分に返ってくるんだよ。そう言われても、なんか説得力がなかった。それがこれまでの社会。
でもこれからは違います。ギブアンドテイクが完璧以上に機能する。そういう社会が、もう目の前まで来ているのです。
善意とか、悪意とか。親切とか、不親切とか。誠実とか、不誠実とか。そういうものが細かく記録され、きちんと評価される。
中国ではもうすでに、評価社会が進んでいます。いいことをした人と悪いことをした人。その情報が共有されているのです。
評価の高い人は、安い金利で融資が受けられる。レストランの予約もできる。タクシーを呼んだらすぐに来る。
評価の低い人は、高い金利でしか融資を受けられない。レストランでは行列に並ぶしかない。タクシーを呼んでも誰も来ない。
これは現実に起きていることです。そしてこの波は必ず日本にも来ます。あっという間に。いや、もう来ているかもしれません。
いい人として生きていくことが幸せに直結する時代へ
日本は絶対に現金社会が続く。評価社会など来るもんか。思い込むのは自由ですが、この波には誰も抗えないのです。
いや、別に難しいことじゃありません。むしろ歓迎すべき変化なのです。そこでは正直者が、決してバカを見たりしない。
裏表なく人と接し、どんな人にも親切にし、小さな約束を守る。いい人として生きていくことが、幸せに直結する時代。
肩書きとか印象とかではなく、やってきた行いによって正しく評価される社会。こんなに素敵な社会が過去にあったでしょうか。
<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。
