働き方

経営者の立場で考えること、と、その先に見えること

投稿日:2019年9月23日 / by

<変人・安田の境目コラム>

お金を動かし事業を動かす経営は、投資か否か

私は投資家という生き方を、したことがありません。もちろん事業には、お金を使って来ました。採用や商品開発や集客に、会社の資金を注ぎ込むこと。もちろんこれも投資なのでしょう。

経営者の仕事
でも投資家の仕事ではない。

私がイメージする投資家とは、純粋にお金でお金を稼ぐ生き方。株への投資とか、為替への投資とか、仮想通貨への投資とか。私がやっていたのはあくまでも、事業を大きくするための投資。それは投資家の仕事ではなく、経営者の仕事なのです。

正直言って私は、投資家には興味がありません。昔もなかったし、今もありません。基本的にギャンブルに興味がないのです。馬券を買ったことはありませんし、株を買ったこともありません。賭けに勝ってお金が増えたとしても、嬉しくないからだと思います。

経営は面白い。でも目指すのはそこではない

経営者は楽しい仕事でした。ある意味、経営もギャンブルです。先に給料を払って社員を雇い、その人材を動かして収益を上げる。人を動かすダイナミズム。戦略が当たった時の快感。それは格別な刺激です。経営の仕事は本当に面白い。

しかし私は経営者もやめました。今の私は実務家です。株式会社BFIの代表ではありますが、経営者とは呼べません。まず人を採用する気がない。育てる気も、管理する気もない。つまり組織を作る気がない。これでは経営者とは言えません。

もちろん少ないとは言え、お金や人を動かしたりもします。でもそれはメインの仕事ではありません。私のメイン業務は実務なのです。発信者として文章を書く仕事。編集長としてメディアを運営する仕事。渉外担当として顧客と会う仕事。企業顧問としてアイデアを出す仕事。自ら商品を作り、集客し、納品する。そういう実務家を目指しています。
それがこの社会のゴールかもしれないと、感じているからです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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