働き方

仕事で「もの凄いイノベーション」を起こすコツ

投稿日:2019年11月4日 / by

<変人・安田の境目コラム>

ポイントは「チューニング」。つまり微調整

ビジネスのチューニング。それは商品のチューニングであり、売り方のチューニングであり、組織のチューニングでもあります。チューニング。微調整。調律。ほんの少しのズレを、毎日きちんと調整し続けること。すると物事はスムーズに動きます。
仕事のイノベーションマイナーチェンジの繰り返し。それだけではイノベーションを起こせない。そう思われるかもしれません。でもそれは間違いです。イノベーションとは閃きである。そう思っている人が多いかもしれません。でも私は違うと思います。イノベーションとは不確実な変化。それが私の結論です。

不確実な変化。たとえば首が長くなるとか。手が翼になるとか。エラが肺になるとか。スゲー!と言えなくはない。でも別に凄くないんですよ。たまたまそうなっただけ。たまたま環境に適応できただけ。たまたまうまく行っただけ。つまり運が良かっただけ。

微調整なしにイノベーションなどあり得ない

イノベーションとは、そういうものだと思います。うまく行くかどうか、やってみないと分からないようなこと。もちろんその結果、すごい進化が起こるわけです。でもその何百倍、何千倍も、失敗作が生まれては消えて行く。それがイノベーションなのです。

もちろん私はイノベーションを否定しているわけではありません。もっと着実な成功のステップを、きちんとやるべきだと言いたいのです。たとえば、私が提唱している雇わない経営。これをとんでもない賭けだと思う人もいるでしょう。でもそれは間違いです。いまある組織をチューニングして、微調整した結果、行き着いた場所。雇わない経営なのです。

イノベーションではなく微調整。でも多くの人にはイノベーションに見える。それはなぜなのでしょうか。それは多くの人が組織の微調整をしていないから。今を疑わずに同じことを繰り返しているから。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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