働き方

「よ!社長」と呼ばれて嬉しい時代はとっくに過ぎて…

投稿日:2019年11月18日 / by

<変人・安田の境目コラム>

コンサルタントという肩書もすでに“痛く”なっている

私、安田はコンサルタントではありません。自分で名乗ったことはないし、名刺やHPなどに書いたこともありません。講演などのプロフィールでも使いません。にもかかわらず、なぜかコンサルタントと呼ばれるのです。正直すごく嫌です。だから全力で否定します。私はコンサルタントではありませんと。
コンサルタントという肩書き一応、私なりの定義はあります。コンサルタントという仕事の定義。そして私がコンサルタントではない理由。それは答えを教えるかどうか。どうやったら上手くいくのか。一番上手くいくやり方は何なのか。商品づくりや営業の手法など、答えを教える仕事。それが経営コンサルタント。

でも私は答えを教えません。なぜなら答えなどないと思っているから。そのとき、その会社、その人ごとに、目指すものも、やるべきことも、違うから。私の仕事は一緒に答えを探すこと。その時、その人と、「その会社にとっての答え」を見つけ出すこと。私は答えなど持っていないし、それを教えることを生業にはしていません。

「センセイ」という呼び名も、考えものだ

だから私はコンサルタントではない。そう強く主張しています。でも本当の理由は別にあります。コンサルタントと呼ばれたくない理由。それはカッコ悪いから。コンサルタントの安田です。こんな恥ずかしいことを真顔で言えるほど、私は鈍感ではありません。コンサルタントと名刺に書くほど、私はセンスが悪くありません。

お願いだから勘弁してください。私をコンサルと呼ばないでほしい。「コンサルの安田さんです」などと、人に紹介しないでほしい。勝手に肩書に加えないでほしい。飲み屋で「社長さん」と呼ばれて喜ぶ。今どきそんな人いないでしょう。居たらちょっと恥ずかしいでしょう。

それと同じなんですよ。「先生」と呼ばれて喜ぶ人は。何が先生ですか。会社を潰しちゃった人ですよ、私は。「先生はやめてください」と頼んでも、「いえいえ滅相もございません、先生」ですって。先生と呼んどけば喜ぶだろうって。それ人を馬鹿にしすぎですよ。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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