働き方

あなたは、本当にプロの仕事をしているか

投稿日:2019年12月23日 / by

<変人・安田の境目コラム>

そもそも「自分は本当にプロなのか」と疑ってみる

プロなのか。素人なのか。その差はどこにあるのでしょう。誰がそれを決めるのでしょう。
プロの意識プロのドライバーより運転がうまい人。プロの店員より接客が丁寧な人。プロのコンサルタントより稼いでいる人。そんな人はいくらでもいます。素人よりスキルが下なのにプロなのか。素人より稼ぎも少ないのにプロなのか。やる気も素人以下なのにプロなのか。だったらプロって何なのでしょう。

もちろん、その境目がはっきりしている職業もあります。たとえばプロボクサー。ライセンスを持っていればプロ。お医者さんや税理士さんもそうです。国家資格をとればプロ。政治家だったら選挙でしょう。立候補して当選すればプロ。でも残念ながら、世の中の多くの職業は分かりにくい。この人はプロなのか。それとも素人なのか。その境目が分からない。

会社員は何ができたらプロなのか

たとえば銀行の名刺を持っていれば、プロの銀行マンとして見られます。証券会社の名刺を持っていれば、プロの証券マンとして見られます。でもそれって正しいのでしょうか。採用をサポートする会社の社員なのに、採用プランが作れない。営業という肩書きをつけているのに、売上目標を達成できない。そんな人はいくらでもいます。それはプロと言えるのか。いや本来ならプロとは言えないでしょう。ただ雇われているだけ。ただ指示されたことをやっているだけ。それは到底プロと言えるレベルではありません。

安定とか、稼ぎとか。それは結果であって、指標ではないのです。安定していても、報酬を受け取っていても、プロと言えるレベルの仕事ができなければ、それはプロとは言えない。

ではどんなレベルで仕事ができれば、胸を張ってプロと言えるのでしょうか。その答えは自分の中にあります。いや自分の中にしかないのです。プロと名乗るからには、絶対にここは譲れない。その境目が自分の中にあるのかどうか。それがプロと素人の差なのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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