働き方

「現場の声を聞くこと」で成長し続ける企業の好循環

投稿日:2020年2月28日 / by

第6回GOOD ACTIONアワード受賞企業に見る「働き方」への挑戦

少子高齢化が進み働き手の不足が深刻化する現在、今までと同様の賃金・労働環境・福利厚生では人員が確保できず、頭を抱えている企業は少なくない。そうした現状を打破すべく革新的な工夫を凝らしている企業が、2020年2月4日(火)に開催された『GOOD ACTIONアワード』(主催:リクナビNEXT)で脚光を浴びた。「働く人が主人公となる取り組み」を表彰するこのアワードで、“雇う”“雇われる”という従来の上下の関係性ではなく“雇う側”が“働く個人”の声に寄り添う形で、ともに成長をしている企業7社が表彰されたのである。

社会福祉法人あいの土山 福祉会エーデル土山の廣岡隆之氏

 大賞を受賞した社会福祉法人あいの土山 福祉会エーデル土山の廣岡隆之氏

 

「元ブラック」だった介護施設が「働きたい場所」になるまで

今回大賞をとった滋賀県の特別養護老人ホーム「社会福祉法人あいの土山福祉会 エーデル土山」では、介護施設における3つの主な離職理由「残業・腰痛・メンタル不調」をゼロにするために職場環境を改善。利用者を人力で移動することを禁止して専用機器を導入する、1対1の面談でスタッフの悩みや希望を吸い上げる、残業削減のため高齢者や障がい者雇用を促進しワークシェアをするなど、徹底したスタッフファーストを掲げている。それらの取り組みにより、40%を超えていた離職率は8%以下になり、年平均残業時間が0.02時間と、介護業界としてはありえない驚異的な数字になった。さらに「エーデル土山で働きたい」と“入職待ち”をしている人までいるという。
長時間労働が常態化し、過去には労働基準監督署からの是正勧告を受けたこともあるというこの施設。このままでは施設自体の経営が成り立たなくなると危機感を感じた施設長の廣岡隆之氏は、現場の声を反映させるだけでなく経営者の視点に立ち、働き手が安心して仕事ができる環境を利用者の満足につなげ、収益を上げることを実現させてきた。それこそがこの施設の好循環を生んでいる。

多様化する働き手が活躍できる場所

「ワークスタイルバリエーション賞」を受賞した2企業も、エーデル土山と同様に働く人に寄り添った会社経営で成長し続けている。

訪問介護事業を展開するソフィアメディ株式会社の働き方改革は、現場で働く人にとって真に必要とされる合理的な施策を特徴としている。2時間単位で取得可能な有給休暇や、仕事・プライベートどちらの懸念事でも相談できる弁護士ホットラインの設置、LGBTQのスタッフの働き方支援など、多様な人材が活躍できるようにするための数々の制度を整えている。これらの結果、直近2年で拠点の数も従業員数も飛躍的に増加させつつ、離職率は大幅に低減させることに成功。より充実したサービスを提供できる体制を実現させた。

もう一つの受賞企業、グリー株式会社/グリービジネスオペレーションズ株式会社では、2012年に障がい者雇用を推進するために特例子会社を設立。特に発達障がい者を積極的に採用し、持てる力を最大限に発揮するための環境作りを推進している。障がい者一人ひとりに対して、どの人にはどのような特性があり、会社生活を行う上でどのような可能性と、どのような困難が生じるかを理解するために、面談やカウンセリングを実施。雇用者それぞれの事情に配慮した休憩室などを用意したうえでマニュアル整備や作業工程の見える化によって業務をサポートしている。現在はその子会社全社員56人のうち、発達障がい者を37人採用しており、グリーグループの事業を推進するうえで欠かせない貴重な戦力として、“価値を共創”しながら経営を持続している。

今年で6回目となるGOOD ACTIONアワードでは、働く個人と企業のフラットな関係性でつくる“新しい職場“を提供する企業が、他にも数多くノミネートされている。人々の価値観や人生観が多様化している今の時代に、幸せに働ける会社のヒントがあるだろう。

第6回GOOD ACTION受賞企業7社と審査員

 第6回GOOD ACTION受賞企業7社と審査員

 

記事協力:GOOD ACTIONアワード https://next.rikunabi.com/goodaction/

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