働き方

「会社」より「個人の信用」で仕事が進む時代に

投稿日:2020年3月16日 / by

<変人・安田の境目コラム>

“会社の宣伝文句”はどうも嘘くさく思えるし…

会社が集めた見込み客を、営業マンに振り分ける。会社としての信用を、社員に貸し与えていく。そういう時代が今、終わろうとしています。会社というバーチャルな存在から、個人というリアルな存在へ。つながりも信用も、その起点が個人へと変化していくのです。
組織の発信より個人の発信ちょっと考えてみてください。会社広報や会社公式というアカウント。そこから発信される言葉。そこに親近感を持ちますか?スマートではないけど。必ずしも好きとは言えないけど。個人が実名で発信する言葉。そこにはリアルがあります。

バーチャルではなくリアル。人がそれを信用するのは、当たり前の話なのです。問題はどちらがバーチャルなのか。

何を信じてモノを買う?何を信じて仕事を頼む?

ネットの情報なんて、あてにならないよ。そんなのバーチャルだよ。という考え方もあります。

会社なんて単なる入れ物だよ。バーチャルだよ。中にいる人間、一人ひとりがリアルなんだよ。という意見もあります。

問題は全体の流れです。流行り廃りの話ではなく、人間全体の意識の流れ。それがどちらに向かっているのか。大きな流れはもう明らかです。会社から個人に向かって、意識の河は流れているのです。この流れには誰も逆らえない。

いずれSNSは、実名が主流となるでしょう。そこで生み出されるリアルな信用、リアルなつながりが、大きな価値となるからです。
個人が自分を発信し、
個人が個人を紹介し、
個人が信用を積み重ね、自分の顧客とつながる時代。

では会社はどうなっていくのか。個人の信用を会社が借りる。個人の見込み客をシェアしてもらう。それがふつうの状態になるでしょう。個人と会社の関係は根底から変わるのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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