生き残るために「自分の商流」を考えること
<変人・安田の境目コラム>
まず「自分の得意分野」を見つめ直す
これからの私に必要なのは、私だけの得意分野です。料理でもいいし、ポエムでもいいし、手裏剣でもいい。要するに何でもいいのです。自分が好きなこと、得意だと思うこと、いちばん興味深いこと。それを突き詰めていく。
早い子はたぶん幼稚園ぐらい。平均したら高校生、大学生くらい。そこ頃には何かの専門家になっている。マニアックな専門家として発信し、自分の顧客と繋がっている。
一人ひとりが自分のマーケットを持っていて、何かを売ったり、何かを広めたりして、自分の商売をしている。自分のマーケットで販売するのは、自分の商品だけではありません。自分がいいなと思う誰かの商品も、どんどん紹介してあげればいいのです。
私の商品は買わないけど、私の知り合いの商品は買うかもしれない。私のフォロワーは買わないけど、フォロワーのフォロワーは買うかもしれない。そうやって私のマーケットは、多くの人にシェアされていくのです。
商流=ビジネスの流れ=信頼や信用の流れ
私が大事にするべきは、フォロワーさんとの信頼関係です。決して変なものを紹介してはいけない。目の前の手数料に目が眩んではいけない。それがフォロワーさんとの約束。私が発信する情報に興味があり、私が発信する情報を信頼してくれている。そういうフォロワーさんを何人抱えているのか。それが私の最大の財産となるのです。
フォロワーさんにも、もちろんフォロワーさんがいます。そのフォロワーさんにも、さらなるフォロワーさんがいます。それは個人の信頼を起点とした、リファラルな商流。お店の集客も、商品の販売も、BtoCも BtoBも CtoCも CtoBも、この商流を流れていく。
流れの良い太く長い川と、
流れの悪い細く短い川。
どちらの価値が高いかは明白です。
流れの早さや大きさは信用によって決まります。その源泉は自分が日々発信する言葉なのです。
1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。