働き方

襲いくる危機に備える「ゼロリセット」思考

投稿日:2020年5月4日 / by

<変人・安田の境目コラム>

嵐は来る、災難は起こる、事故もある

コロナのような突風。それはこれまでの実績を、完膚なきまでに叩き壊してゆきます。なかったことにせよ。そう宣言されているみたいに。

わらの家も、木の家も、いや、レンガの家でさえも、見事に吹き飛ばしてしまうのです。コツコツと積み上げたものが、根底から崩れ去ってしまう。
危機に備えるゼロリセット
誰もそんな結末は望んでいません。せめて窓が壊れるぐらいで。せいぜい屋根が吹き飛ぶくらいで。土台や柱や壁だけは、なんとか持ちこたえて欲しい。もちろん私だってそうです。できればどこも壊れずに、「大きな嵐だったね」で済ませたい。せめて屋台骨だけは、しっかり残っていて欲しい。

でもそれは無理なんですよね。どんな頑丈な家であっても。どんなにしっかり準備していたとしても。吹き飛ぶ時には吹き飛んでしまう。そういうことが人生にはあるのです。
突然の事故や病気。地震や疫病などの天変地異。世界的な大恐慌や戦争。それは個人の力では、決して防ぎきれないもの。ではそういう時に、私たちはどう行動するべきか。

それでも人は「また」動き出すのだから

今の家を守るために、土嚢やバリケードを積んでいく。もちろんそれも大事です。だけど。それでも壊れる時には壊れる。こればかりはどうしようもない。だったらどうするのか。やるべきはゼロリセットです。

すべてがなくなった状態。その時私は何をするのか。何もやる気が起きない?もちろんそうでしょう。だけど人は必ずまた動き出すのです。ゼロになったら考えること。ゼロになったら手をつけること。ゼロになったら始めること。それをゼロになる前にやる。それが私たちのやるべきこと。

売り上げの減少を食い止めたい。顧客の離脱を食い止めたい。その気持ちをぐっとこらえて、ゼロになった自分をイメージするのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

読み物コンテンツ

働き方白書について
仕事相談室について
極楽仕事術について
三者三様について
戦略的転職について
用語集について