働き方

コロナの後の「ビジネスの二極化」について

投稿日:2020年5月25日 / by

<変人・安田の境目コラム>

コロナが終わったら元に戻る、などと考えない方がいい

会社の在り方、存在目的。それが二極化するのではないか。というのが、アフターコロナにおける私の未来予想です。
アフターコロナのビジネスの二極化
まず雇用体制。従来通りの雇う経営と、私が推奨している雇わない経営。つまり正社員チームと、外注・業務委託チームへの二極化。

次に組織の目的。会社の利益を最大化するか、参加者の利益を最大化するか。前者は株主と経営者がリスクを背負い、後者は参加者全てがリスクを背負う。

3つ目は事業構造。大きな固定費と、小さな固定費。徹底的な管理と、プロへの信頼。顕在マーケットと、潜在マーケット。という二極化が起こる。

そして人材の二極化。言われたことだけをやって、決められた固定給をもらいたい人。自らスペシャリティーを高めて、それに見合った報酬を稼ぎたい人。

会社が二極化し、それによって働き方も二極化し、すべての人材が二極化していく。というのが私の予想です。

どちらへ向かっていくか、選択せざるをえない

商流という意味でも、二極化は加速するでしょう。ひとつはこれまでメインであった、大企業→中堅→中小という、上から仕事が流れてくる大きな商流。もうひとつは現場から生まれる小さな無数の商流。新たな価値を生み出し、それが商品やサービスとなり、欲しい人が集まってくる。

上から流れてくる仕事と、現場で生み出される仕事。このどちらを選択するかで、企業の未来は大きく変わります。大企業には選択の余地はありません。決断すべきは小さな会社。その経営者およびそこで働く人。新たなビジネスモデルには、新たな会社のカタチが必要なのです。

雇わない経営。管理も監視もしない。プロへの信頼。小さな管理部門・最小の固定費。参加者全員のリスク分担。まだない価値の創造。それが新しい会社のカタチ。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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