働き方

さて、今後「管理職の人」って本当に必要?

投稿日:2020年6月1日 / by

<変人・安田の境目コラム>

リモートワークしてみたら結構 一人で仕事できちゃったし…

一時流行った採用あるある。
「あなたは何ができますか?」「はい。部長ができます」というやり取り。
嘘みたいなホントの話。

そもそも部長って何なのでしょう。その下に次長があって、課長があって、係長があって。組織って本当に不思議ですよね。
管理職の人の不要論
たとえばものづくりの現場なら、イメージが湧いてきます。ミスなく、怪我なく、サボらなく。不良品を出さないで生産性を高める。そのための現場管理。言われたことを言われた通りに、しっかりとやり遂げてもらう。そのためには管理をする人が必須です。

では他の現場はどうでしょう。営業や集客や商品開発の現場。言われたことを言われた通りにやっても、そんな仕事には価値がないよ。という時代。そういう仕事。そこでは管理職は何をするのか。

とにかく成果を出せ!売れるまで帰ってくるな!広告の費用対効果を上げろ!売れる商品をつくれ!と叱咤激励する。一見、効果があるようにも見えます。でも冷静に考えればそんなことない。叱咤激励されなくても、成果を出す人は出す。叱咤激励されても、成果を出せない人は出せない。当たり前の話です。

成果を出せるかどうかは管理のおかげじゃない?

あなたがプロ野球のオーナーだとして。「打て!」とバッターに指示する。「抑えろ!」とピッチャーに指示する。そんな監督やコーチを雇いますか。それで結果がだせるなら誰も苦労はしません。

本人は成果を出したい。でもどうやったら成果が出るのか分からない。言われた通りにやって成果を出せる世界ではない。自分自身で創意工夫するしかない。それがプロの世界というものです。

ではそんな世界で管理職は何をする?成果が出ない人にキツく詰め寄るのか。成果を出した人を賞賛するのか。そんなことをしても成果は変わりません。それは組織での単なる自己アピール。必要な仕事に見えるけど、どうやら結果には関係ないようだ。その事実がとうとう露呈してしまいました。

管理職しかできない人は、この先どうするか。そろそろ真剣に考えた方がいいでしょう。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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