
「安定した人生」は決して「ずっと同じ人生」ではない
<変人・安田の境目コラム>
「いつもと同じリピート」と「いつもとは違う新規のこと」の間で…
リピートと新規のバランス。言ってしまえばそれだけです。でもこれがけっこう奥深い。掘りがいのある場所なのです。
まず出てくるのは顧客です。リピート顧客と新規顧客。そのバランスをどうするのか。
次に商品が出て来ます。リピート商品と新規商品。ここにもバランスが必要です。
売り方もそう。これまでの売り方と新しい売り方。ずっと同じじゃいけないし、コロコロ変えてばかりもよくない。
ネーミングも、ロゴも、組織も、社長も、リーダーも、適度な入れ替わり、そのバランスが重要なのです。
日常生活だってそうです。人は知らず知らずのうちに、いろんな場所に居ついてしまう。習慣化してしまう。体を洗う順番とか。歯磨きのやり方とか。
そういえば歯医者さんに言われました。“あなたの歯磨き間違ってますよ”って。でもそれって歯医者さんに教えたもらった磨き方なんですけど。何十年か前に。そりゃあ歯の磨き方だって、進歩しますよね。
変わっていかないと「安定した人生」は手に入れられない
リピートと新規。その入れ替えのバランス。ここに人生やビジネスを、成功に導く大ヒントがある。私はそう信じております。
考えるべきポイントは三つ。
何を入れ替えるか。
どう入れ替えるか。
どのタイミングで入れ替えるか。
です。
とくにタイミング。安定した人生やビジネスはゆったりと変化している。大きくてなだらかな河を見ていると、なんとも言えない安定を感じませんか。どっしりとした安定感。そこにあるのは不変の中の変です。
大きな河は嵐ごときではビクともしない。ずっと変わらずそこにあるように見える。でもじつは長い年月の中で、大きくカタチを変えながら、大移動を繰り返しているのです。
<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。
