働き方

事業を大きくしていこう、という楽しかった「夢」

投稿日:2020年8月3日 / by

<変人・安田の境目コラム>

みんな、ビジネスをスケールするとか普通に言っていましたね

私はスケールという言葉が嫌いです。昔から嫌いでした。
だけどそれは、規模拡大が嫌いという意味ではありません。事業の拡大は大好きでした。
事業を拡大したいか
私が嫌いなのはスケールという言葉。なんかカッコつけてるみたいで。それでいて何も考えてないみたいな。聞きかじりの言葉をそのまま使ってる。そういうイメージなのです。IPOもそう。そもそもみなさん、この単語の意味を分かって使っているのでしょうか。私はこういうのが嫌いなのです。

でもさっきも言いましたけど、拡大することが嫌いだったわけではない。

それどころか必死で目指してましたよ。社員をどんどん増やし、会社をどんどん大きくすることを。日本中に拠点をつくり、出張と称して全国を飛び回る。たまに全国の社員を一堂に集め、過去の成績を賞賛し、未来のビジョンと戦略を発表する。

すべてはワクワクのため。そうワクワクするのです。我が社にたくさん社員がいること。その社員の前でスピーチすること。成績優秀者を発表し握手すること。社長はもちろん嬉しい。社員だって盛り上がる。(盛り上がらない人もいますが)これこそが企業経営の醍醐味。生きている証し。ワクワクする人生。

あの心地よさは、まるで麻薬のようです。当時のことを思い出すと、無意識にそちらに向かってしまう。たぶん私は中毒患者なのでしょう。

今やもう「大きくなること」を前提にしない時代に向かっている。けど…

今の私は個人事業主です。好きなことを仕事にし、得意なことでお金を稼ぎ、人に喜んでもらえる。それを日々実感できる。何の不満がありましょう。やりたいことをやり、稼ぎたいだけ稼ぎ、自由にできる時間もある。不満は全くありません。

でも正直、物足りなさはあります。
ハラハラドキドキする刺激。突き抜けるような快感。それが忘れられないのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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